真央 集大成“ラストダンス”へ圧巻デモ
「フィギュアスケート世界選手権」(26日開幕、さいたまSA)
女子日本代表の浅田真央(23)=中京大、鈴木明子(28)=邦和スポーツランド、村上佳菜子(19)=中京大=は25日、公式練習と会見を行った。真央は、6位に終わったソチ五輪で大きく出遅れたSPを念入りに調整。トリプルアクセルも完璧に決めるなど、絶好調ぶりを見せた。来季以降の去就は未定の中、日本選手最多となる3度目の世界選手権制覇で“集大成”のシーズンを終えてみせる。
今大会が競技人生の“ラストダンス”になる可能性もある真央が、圧巻のデモンストレーションを見せた。「SPは五輪ですごく悔しくて、取り返しのつかないことをした。経験したことを生かして、自分自身を追い込んでいけたら」と意気込んだ。
午前はメーンリンクでの最後の練習。ソチ五輪で16位と大きく出遅れたSPの使用曲「ノクターン」をかけ、冒頭のトリプルアクセルを鮮やかに着氷。その後のジャンプもきっちりと決めて、プログラムを通しきった。トリプルアクセルは3回中3回成功。実に30回のジャンプのうち29回成功と、ほぼ完璧な内容だった。
夜にはサブリンクでの練習で、トリプルアクセルに4回中3回成功。五輪ではSPで出遅れながらフリーで見事に巻き返し、世界中に感動を呼んだ。今大会の目標はSP、フリーとも完璧な演技。「五輪のフリーは久しぶりにやりきったと思えた。今回はSP、フリーとも同じ思いができたら」。そのための準備は万端だ。
進退はソチから帰国後の会見で「ハーフ、ハーフ」と答えたままで現状は未定。今大会終了後、アイスショーをこなしながら方向性を決めていく。「自分の目指している演技に挑戦したい」。“集大成”と位置づけたシーズン。3度目の世界女王戴冠で締めくくる。