宇野男子SP首位もテロで大会中止
「フィギュアスケート・GPシリーズ第4戦・フランス杯」(13日、パリ)
男女ショートプログラム(SP)が行われ、男子は宇野昌磨(17)=中京大中京高=が、後半に組み込んだ4回転ジャンプを決めるなど会心の演技で、自己ベストを更新する89・56点をマークし首位発進を決めた。村上大介(24)=陽進堂=は80・24点で3位。しかし、国際スケート連盟(ISU)は同日に起きたパリでの同時テロを受けて、フリーが行われる予定だった14日以降の競技中止を決定した。
言葉の端々から底知れぬポテンシャルを感じさせた。自己ベストを更新し、元世界王者のチャンら歴戦の強豪たちを抑えての首位発進にも、浮つく様子はなかった。「1番課題だったSPで、やっと練習の7割ぐらいの演技ができた。安心した」。末恐ろしい17歳は冷静に言ってのけた。
冒頭のトリプルアクセルを決めると、一気に会場の歓声を引き寄せた。スピードのある滑りにキレのいいスピンで魅了すると、後半の4回転トーループ、連続3回転ジャンプもしっかり着氷した。
シニア転向2戦目でGP初優勝、そしてGPファイナル(12月・バルセロナ)出場も視界に捉えた。しかしその後、パリでのテロ事件の影響を受け、競技中止が決定。代替案は後日、ISUから発表されることになった。