浅田真央が氷上で見せた大人の振る舞い
フィギュアスケート・GPシリーズ最終戦・NHK杯でGP8連勝ならず、3位となった浅田真央(25)=中京大=が一夜明けた29日、戦いの舞台となった氷上で大人の振る舞いを見せた。
エキシビションの練習前だった。リンクサイドに足をかけてストレッチをしていた浅田は、様子をうかがうように近づく羽生結弦(20)=ANA=に、優しくほほ笑んだ。その笑顔は自分を気遣う後輩を思いやっているように見えた。
フリーで完ぺきな演技を披露し、驚異の300超の世界最高得点で優勝。一夜明けたスケートリンクに現れた羽生は絶対王者のオーラと輝きを放っていた。それだけに二大スターの明暗が、氷上にくっきりと浮かび上がっていた。
屈んでストレッチをしていた浅田に向かって、突然、おどけた“演技”で笑わせようとする羽生。悔しさを胸にしまい、大爆笑で応えた浅田が、とても大人に見えた。
次戦は進出を決めた12月のGPファイナル(スペイン・バルセロナ)。本来の力を発揮して、心からの“真央ちゃんスマイル”を取り戻して欲しい。
(写真と文=デイリースポーツ・開出牧)