赤星引退、一問一答「ヤジに怒ることもあったけど…いい思い出」
【2009年12月11日付デイリースポーツ紙面より】
(共同引退会見で自らあいさつ)
「現役の引退を決めました。理由ですが、当初『頸椎(けいつい)のヘルニアの悪化』と言っていましたが、検査を重ねるうちに『中心性脊髄(せきずい)損傷』という診断をされました。引退は全く想像はしていなかったけど、症状のひどさは想像を絶するものでした。日本全国いろんな病院に行って、たくさんの先生にも話を聞いて『現役を続けることはかなり危険』と言われました。最後の最後まで現役を続けたかったんですが、プロのアスリートとして100%の力を出せないのであれば、身を引くべきかなと感じました」
‐この現実をどのように受け止めますか?
「正直このケガさえなければ来年もレギュラーでやっていける自信はあった。実感がわかないし、まだまだできる気持ちがあるのは確かです」
‐現役生活で印象に残っていることは?
「振り返りたくはないですが、03年の優勝した試合のサヨナラヒット。でも僕の中で一番印象に残っていることは、05年の日本シリーズでの4連敗です。今年こそ日本一になれると臨んだシーズンで完全なる力負け。あの悔しさがあったからこそ、ここまでやってこれた。それを果たせず辞めるというのは正直、悔いが残りますね」
‐赤星さんのプレーが阪神を変えました。
「走塁改革という意味では、僕が入ってできたかなと。阪神に入って、いい意味でチームの改革ができたんじゃないかな、とは思います」
‐赤星さんの人生において野球とは?
「野球のためにいろんなことを犠牲にしたし、捨ててきました。僕の人生のすべてです」
‐今後は野球とどうかかわっていきますか?
「僕から野球を取ることはできない。球界の発展のため、これからも野球少年の希望になりたいと思っています」
‐ファンの方へメッセージを。
「9年間たくさん応援して頂いて成長できた。勇気、希望を与えてもらった。ヤジに怒ることもあったけど、僕の中ではいい思い出。応援ありがとうございました。僕の果たせなかった日本一という夢は託すことしかできないので、ファンの皆さまにはこれからもたくさん応援して頂きたいと思っています」
(担当記者に囲まれ)
‐涙はなかった。
「3回ぐらい来ました。だけど気持ちを貫き通そうと。泣くのがいいとか悪いとかはないけど、泣いたらいろんなことを後悔すると思った」
‐最終的な決断日は?
「本当に12月に入るか入らないかです」
‐監督には伝えた?
「ハッキリ伝えてないです。この後ちゃんと連絡するつもり。現場のスタッフには改めてごあいさつさせて頂ます」
‐完全燃焼できた?
「それはないです。やっぱり『まだできる』気持ちはすごく強かったし『ケガさえなければ』という状態だった。完全燃焼と言われれば正直、できてはいないです」
‐引退試合の予定は?
「この先のことを考えられる状況じゃなかった。この日(会見)を迎えないことには、先に進めないと思っていたので、何も考えてないです」
‐残した数字の中で、一番誇れるものは?
「誇りというか、予定外だったのは生涯打率です。こんなに打てるとは思ってなかった。ホームランも3本打てたしね。そういう意味では自分の中でも誇れます。『誰もこんな成績を残せると思ってなかっただろ?』って言えますね」
‐最後のプレーを振り返ると、後悔はある?
「実は夢にもあのシーン、何回も出てくるんです。ただ正直、僕は後悔してないです。野球人の本能としてやったこと。自分としてあそこでビビって飛ばずに、ボールをそらす方が後悔していた。あの時、僕の100%の力を出したプレー。『飛ばなきゃ良かったのに』とよく言われるけど、後悔はないです」
‐リハビリは継続?
「はい。奇跡が起きるかもしれないですし、何らかの形で現場復帰する時でも、今の状態では力になれないので。まずは体をいい方向に持っていくことが大事です」
‐この先、指導する立場に立つことはある?
「この先どういう方向に進むか分からないですけど、野球人としてそういう機会があれば、今までの経験を生かしたいとは思っています」
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(共同引退会見で自らあいさつ)
「現役の引退を決めました。理由ですが、当初『頸椎(けいつい)のヘルニアの悪化』と言っていましたが、検査を重ねるうちに『中心性脊髄(せきずい)損傷』という診断をされました。引退は全く想像はしていなかったけど、症状のひどさは想像を絶するものでした。日本全国いろんな病院に行って、たくさんの先生にも話を聞いて『現役を続けることはかなり危険』と言われました。最後の最後まで現役を続けたかったんですが、プロのアスリートとして100%の力を出せないのであれば、身を引くべきかなと感じました」
‐この現実をどのように受け止めますか?
「正直このケガさえなければ来年もレギュラーでやっていける自信はあった。実感がわかないし、まだまだできる気持ちがあるのは確かです」
‐現役生活で印象に残っていることは?
「振り返りたくはないですが、03年の優勝した試合のサヨナラヒット。でも僕の中で一番印象に残っていることは、05年の日本シリーズでの4連敗です。今年こそ日本一になれると臨んだシーズンで完全なる力負け。あの悔しさがあったからこそ、ここまでやってこれた。それを果たせず辞めるというのは正直、悔いが残りますね」
‐赤星さんのプレーが阪神を変えました。
「走塁改革という意味では、僕が入ってできたかなと。阪神に入って、いい意味でチームの改革ができたんじゃないかな、とは思います」
‐赤星さんの人生において野球とは?
「野球のためにいろんなことを犠牲にしたし、捨ててきました。僕の人生のすべてです」
‐今後は野球とどうかかわっていきますか?
「僕から野球を取ることはできない。球界の発展のため、これからも野球少年の希望になりたいと思っています」
‐ファンの方へメッセージを。
「9年間たくさん応援して頂いて成長できた。勇気、希望を与えてもらった。ヤジに怒ることもあったけど、僕の中ではいい思い出。応援ありがとうございました。僕の果たせなかった日本一という夢は託すことしかできないので、ファンの皆さまにはこれからもたくさん応援して頂きたいと思っています」
(担当記者に囲まれ)
‐涙はなかった。
「3回ぐらい来ました。だけど気持ちを貫き通そうと。泣くのがいいとか悪いとかはないけど、泣いたらいろんなことを後悔すると思った」
‐最終的な決断日は?
「本当に12月に入るか入らないかです」
‐監督には伝えた?
「ハッキリ伝えてないです。この後ちゃんと連絡するつもり。現場のスタッフには改めてごあいさつさせて頂ます」
‐完全燃焼できた?
「それはないです。やっぱり『まだできる』気持ちはすごく強かったし『ケガさえなければ』という状態だった。完全燃焼と言われれば正直、できてはいないです」
‐引退試合の予定は?
「この先のことを考えられる状況じゃなかった。この日(会見)を迎えないことには、先に進めないと思っていたので、何も考えてないです」
‐残した数字の中で、一番誇れるものは?
「誇りというか、予定外だったのは生涯打率です。こんなに打てるとは思ってなかった。ホームランも3本打てたしね。そういう意味では自分の中でも誇れます。『誰もこんな成績を残せると思ってなかっただろ?』って言えますね」
‐最後のプレーを振り返ると、後悔はある?
「実は夢にもあのシーン、何回も出てくるんです。ただ正直、僕は後悔してないです。野球人の本能としてやったこと。自分としてあそこでビビって飛ばずに、ボールをそらす方が後悔していた。あの時、僕の100%の力を出したプレー。『飛ばなきゃ良かったのに』とよく言われるけど、後悔はないです」
‐リハビリは継続?
「はい。奇跡が起きるかもしれないですし、何らかの形で現場復帰する時でも、今の状態では力になれないので。まずは体をいい方向に持っていくことが大事です」
‐この先、指導する立場に立つことはある?
「この先どういう方向に進むか分からないですけど、野球人としてそういう機会があれば、今までの経験を生かしたいとは思っています」