文字サイズ

西本幸雄さんの“遺言”「斎藤佑樹の投げ方はいかん。腕をしならせろ」

西本幸雄さんの告別式で弔辞を読んだ梨田昌孝氏=西宮市内
 【2011年11月30日付デイリースポーツ記事より】
 阪急、近鉄(ともに現オリックス)の監督を務め、25日に心不全のため91歳で死去した西本幸雄さんの葬儀・告別式が29日、兵庫県西宮市の斎場で営まれ、近鉄時代の教え子である前日本ハム監督・梨田昌孝氏(58)ら約650人が最後の別れを惜しんだ。梨田氏は「昭和56(1981)年に阪急、近鉄の選手が西本さんを胴上げしたのは日本一の胴上げだった」と弔辞を読んだ。多くの人々に愛された闘将はファン200人の「ありがとう」という声と阪急、近鉄の応援旗に送られ旅立った。
 梨田氏は、恩師の遺影に語りかけるように弔辞を読み始めた。
 「8回優勝されて日本一に一度もなれず。『オレは幸せ者や。若いやつと一緒に野球ができて』とおっしゃってましたが、本意でなかったですよね。しかし昭和56年に阪急、近鉄の選手が西本さんを胴上げしたのは、日本一の胴上げだったと思います」
 近鉄で師弟関係だった梨田氏にとって、西本氏の存在は偉大な父のようだった。「殴られ、けられたが、その手の先から愛情が伝わってきた。西本さんにお会いして、プロで長くやらせていただけた」と振り返った。
 今季開幕前日の4月11日、電話で話した際は「斎藤佑樹の投げ方はいかん。能見(阪神)のように腕をしならせろ」とアドバイスされた。電話を切ろうとしても「まだや。中田翔のバッティングは…」と続いたという。梨田氏は「野球への情熱が伝わってきた」としみじみ語った。
 川上哲治氏、長嶋茂雄氏らの弔電が読み上げられ、会場は球界関係者からの献花であふれた。亡くなる直前の19日に自宅で日本シリーズを観戦する姿を収めたVTRも放映。「点が入らない試合はわれわれにとっては面白くないが、それだけ投手がいいということ」と話す眼光は鋭かった。
 ひつぎは梨田氏、上田利治氏(74)、福本豊氏(64)らに担がれ霊きゅう車へ。“悲運の闘将”と呼ばれた西本さんだが「オレは幸せ者」と語った通り、大勢のファンに見送られる幸せな旅立ちだった。

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

主要ニュース

ランキング(スポーツ)

  1. 西田有志&古賀紗理那夫妻 ほっこり温泉旅行で久々2ショ ファン驚き「お、お、奥さまのスタイルの良さ」「足長っっ!!」

  2. 佑ちゃんガックリ初スキャンダル!年上キャバ嬢と…寝顔までバラされた

  3. ゴルフの渋野「これ以上ない年」

  4. 福原愛さん代理人も「不適切」と指摘 長男引き渡し命令が出ても無視、中国渡航→刑事事件化で泥沼に「態度改めないとダメだと」 頑な姿勢は相談者から「アドバイスされた」

  5. レアな黒縁めがね姿も「美しいお姫様」「かわいい」と評判 かつてアナコンダの異名 美人柔道家がラフなオフショット投稿

話題の写真ランキング

写真

リアルタイムランキング

  1. 中居正広「金スマ」復帰 陣内智則「食べ方異常やった」と休養前の暴食内容明かす 中居「気をつける」

  2. 【フジ】中居氏 フジ幹部に「内々で」口止め 被害女性Aアナ関連のメール「見たら削除して」→第3者委のデータ復元で判明

  3. 【フジ】中居正広氏 被害女子アナ退社に「ひと段落」「色々助かった」→フジ幹部「動きます!」返信

  4. フジ被害の女子アナは昨年8月退職 23年10月入院時の写真をインスタ投稿 入院中自傷行為、相談当初「私が死ねばよかった」

  5. 【フジ】中居氏 被害女子アナからの入院連絡に慌てる 入院費支払いにも言及 退院後のインスタ投稿受けフジ編成部長に探り依頼

注目トピックス