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2年前は…ダル、マー君に格の違い見せつけた!「もうちょっと身体能力を強くして」

楽天・田中に投げ勝ち、大野とタッチを交わすダルビッシュ(撮影・会津智海)
 【2011年7月21日付デイリースポーツ記事より】
 「日本ハム3-1楽天」(20日、東京ド)
 こん身の151キロ直球がうなりを上げ、高須のバットは空を切った。しびれる戦いで最後までマウンドを守り抜いたダルビッシュは、体をセンター方向へ回転させ、雄たけびを上げた。今季5度目の完投勝利で、球宴前にして早くも昨季を超える13勝目。マー君に格の違いを見せつけた。

 二回、先頭の山崎武に右翼線二塁打を許し、さらに1死一、三塁となって横川に先制中前適時打を許した。相手はマー君だけに、重い1点。だが「焦りましたが、その後冷静になれた」と踏みとどまった。二回まではツーシーム主体の力勝負が多かったが、ガラリと配球を変え持ち直した。

 三回以降は直球、スライダーを軸に三塁すら踏ませず、終わってみれば4安打完投。「13勝?ちょっと確率的にあまりにも勝ってるので…投手の評価は勝ち星じゃないと思うのであまり気にしない」とは言うが、どう考えても幸運で済ませられる数字ではない。

 東京ドームでの主催試合。チームが北海道移転後最多の4万4826人が集まった注目の一戦を制し、マー君との直接対決4試合で、自身は2勝1敗と勝ち越した。昨季までは「(田中は)すぐにどっか痛いとか言う」などとちゃかすことも多かったが、今季は急激に減った。この日は「意識はしなかったが、すごく球も制球もいい。ただ、もうちょっと身体能力を強くしてほしい」。さらに強くなって挑んでこい―という“親心”のようだった。

 交流戦後は1試合でも登板数を増やすため、中5日を挟みながら5連勝。この日は前半戦最終戦で“出し惜しみ”の必要がないにもかかわらず、救援陣は誰1人として肩を作らなかった。あまりにも太い大黒柱。日本一の投手という評価が、揺らぐことはない。

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