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室伏、雨の予行演習V18!

 日本選手権18連覇を果たした室伏広治(撮影・出月俊成)

 「陸上日本選手権第1日」(8日、長居陸上競技場)

 ロンドン五輪代表に内定している昨年の世界選手権金メダリスト、室伏広治(37)は72メートル85で18連覇を達成した。

 さすがの鉄人も、どしゃぶりの雨には勝てなかった。V18は達成したものの、今季初戦で五輪B標準(74メートル)にすら及ばない72メートル85と記録的には低迷。2位との差はわずか1メートル63で、アテネ以来、2大会ぶりの五輪金メダル獲得に弾みをつけることはできなかった。

 拠点とする米国から前日帰国。長旅の疲れが残る37歳には雨と寒さがこたえた。1投目、71メートル61。首をひねった。2投目は72メートル72、3投目は72メートル85。伸び悩んで険しい表情。結局、無理はせずに残り3投をパスした。

 室伏は「体が冷えてはいけないので3投でやめた。ここで無理して記録を狙うことはない。ロンドンでも雨になる可能性があるので、いい予行演習になった」。雨の多い“霧の都”でのシミュレーションを強調した。

 昨春、中京大准教授に就任。「私が年中、力を出し切るのは年齢的に難しい。“老い”のない人はいない。衰えを他の部分でどう補うかを研究している。五輪本番にピークを持っていく」と、体育学博士としてもアンチエイジングを掲げた。

 五輪の男子ハンマー投げは8月5日に実施。この日は女子マラソン、男子100メートルといった陸上の花形種目がめじろ押しの“スーパー・サンデー”だ。五輪前では今季最初で最後の公式戦となった“大阪フライデー・ナイト”のモヤモヤを、ぶっつけ本番でロンドンにぶつける。雨になっても言い訳はできない。

(2012年6月9日)

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