マラソン田中 リオで「金」宣言

 日本陸上連盟は17日、都内で理事会を開き、8月のリオデジャネイロ五輪男女マラソン代表各3人を決定した。女子は田中智美(28)=第一生命、福士加代子(33)=ワコール、伊藤舞(31)=大塚製薬。男子は佐々木悟(30)=旭化成、北島寿典(31)=安川電機、石川末広(36)=ホンダ=を選出。田中は指導を受ける山下佐知子監督、先輩の尾崎好美さんがなしえなかった金メダル獲得へ意欲をにじませた。

 この瞬間を待ちわびた。1年前の悪夢を振り払い、夢切符をつかみ取った田中は都内で会見し「内定という言葉もらってホッとしている」と笑顔。「五輪に出場するだけでなく本気でメダルを狙いたい。一番きれいな金色のメダルがいい」と宣言した。

 14年横浜国際で優勝しながら、翌年の世界選手権代表選考で落選した。「困難に遭って初めてその人の強さがわかる。腐らずやってこれてよかった」。移動中の車内で吉報を聞いて握手したという山下監督は「1年前は憤りと腹立たしさがあったが、みなさんに選考へ問題意識を持っていただき励みになった。勢いのある卓球やバドミントンに負けないように頑張りたい」と喜びを爆発させた。

 尊敬する先輩で、12年ロンドン五輪代表の尾崎さんもサプライズで祝福に駆けつけ「自分ができなかったメダルを取って欲しい」とエール。田中は「(92年バルセロナ五輪4位の山下監督と尾崎さんを)目標にしてきたし、超えたい」と2人が果たせなかったメダル獲得を誓った。

 夢の42・195キロへ道は開けた。00年シドニー五輪で金メダルを獲得した高橋尚子さんの激走に感動してマラソンを始めた28歳は「リオでは私を見て、子供たちが走ってみたいと思えるような走りをしたい」。名古屋では1秒差でリオ切符をもぎ取った勝負強さを本番でも爆発させる。

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