バレー女子五輪決定、木村は最多4度目

 「バレーボール女子・リオデジャネイロ五輪世界最終予選、日本2-3イタリア」(21日、東京体育館)

 世界ランキング5位の日本は同8位のイタリアから2セットを奪って4位以内が確定。4大会連続12度目となる五輪出場を決めた。試合はフルセットで敗れて4勝2敗となったが、3勝3敗のタイが22日の最終戦(ペルー戦)で勝ってもセット率で日本を上回れないため。主将としてチームをけん引したエース木村沙織(29)=東レ=は日本の女子バレー選手初の4大会連続出場をつかんだ。

 主将として初めて臨んだ五輪予選。木村は苦しみ抜いた末、日本の女子バレー選手では史上最多となる4度目の五輪をつかんだ。

 「五輪が決まって、ちょっとホッとしています」。イタリアとの大一番には敗れ「本音はしっかり勝って決めたかった」と口をすぼめたが、今大会最多の31得点。「いいイメージで打てた。どんな状況でも点数にするって気持ちが強かった。きょう決められて、すごくすごくよかった」と表情を緩めた。二人三脚で歩み続けてきた真鍋監督は、この日の木村を「背中から炎が出ているような感じだった」と絶賛した。

 ロンドン五輪後、一度は現役引退を決意した。主将就任を依頼してきた指揮官にはその意志を伝えたが、折れてはくれなかった。何度も説得され、最後は主将を引き受けた。しかし、チームのことを考えるあまり、自分のプレーに集中できない。バランスを取るのが難しかったという。

 大きかったのは、今季からロンドン五輪で主将だった荒木が代表に復帰したこと。相談相手ができ、心に余裕が生まれた。今大会前には竹下佳江さんと話し、悩みは徐々に解消された。「日本がしっかり結果を残せるように、自分も遠慮せずプレーしよう」。エースとしての役割も大切にできるようになった。

 高校生で代表入りした“ミラクルサオリン”も29歳。「ロンドン五輪の時よりも、いい色のメダルが欲しいです」。日本の支柱として成長した木村は、前回の銅以上のメダル獲得を目指す。

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