カンボジア国籍のタレント・猫ひろし（３８、本名滝崎邦明）がリオデジャネイロ五輪の男子マラソン代表に選出されることが２４日、分かった。カンボジア・オリンピック委員会から連絡を受けたと代理人が明らかにした。来月３日に正式発表される予定。猫は１２年ロンドン五輪の同種目で１度は代表に選出されたものの、最終的に参加資格が認められず、出場が消滅していた。　

　あきらめなかった夢がかなう。デイリースポーツの取材に対し、猫の事務所関係者は「現地の代理人から『６月３日に記者発表をするので、そこへ来て欲しい』と知らせを受けた」と明かし、「それまで弊社としては決定とは言えないが、有力とは聞いている」とした。

　すでに２０日に現地メディアが、五輪出場が決まった選手６人を報じ、そのうちの１人に猫が含まれていた。カンボジアオリンピック委員会の担当者は、共同通信の取材に「正式決定はしていない」と述べ、今月末までに決めるとした。猫は現在、カンボジアに滞在しているという。

　現地では「チュマール（クメール語で猫）ひろし」と名乗る猫は、２０１１年にカンボジア国籍を取得。１２年ロンドン五輪で代表に選出されたが、国際陸連が参加資格を満たしていないと判断したため出場できなかった。

　今月８日に南部カンポート州で行われたリオ五輪代表選考大会で優勝（タイム２時間４４分２秒）。「１位でゴールできて安心しました。今までたくさん練習してきたので、結果が出てうれしいです」と喜ぶと同時に、五輪出場の可能性が高まっていた。自己最高記録は１５年東京マラソンで出した２時間２７分５２秒。