ブルーインパルス開幕祝飛行 伝統文化で祭典おもてなし「桜」で日本8強へ後押し
「ラグビーW杯・1次リーグA組、日本30-10ロシア」(20日、味の素スタジアム)
アジア初開催となる第9回のW杯が開幕し、1次リーグA組の日本は30-10でロシアを下し、初の8強入りへ好スタートを切った。
日本らしさに満ちた開幕セレモニーの数々に、試合前から観衆のボルテージは最高潮に達した。午後5時過ぎには、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が上空を展示飛行。6機が薄暮の空にスモークで日本代表のエンブレムでもある「桜」を描くと、詰め掛けたファンから大歓声や拍手が上がった。
オープニングセレモニーではプロジェクションマッピングをフル活用し、映し出された“富士山”を中心に各試合会場、出場国を紹介した。歌舞伎役者の市川右團次(55)と右近君(9)の親子は大会マスコットのモチーフとなった「連獅子」を披露。和太鼓の演奏、阿波おどりなど日本の伝統文化を全面に押し出した演出で、祭典のスタートを大いに盛り上げた。
優勝カップ返還は、前回覇者の元ニュージーランド代表で主将だったリッチー・マコウ氏(38)が務めた。キックオフ前には、2018年に東日本大震災の被災地に新設された釜石鵜住居復興スタジアムでも歌唱した実績を持つ歌手の平原綾香(35)が日本国歌を独唱した。
前回の南アフリカ大会はテレビ視聴者数が世界で40億人を超えた。今大会のチケットは既に90%以上となる164万枚が売れている。アジアで初めて開催されるW杯。約1カ月半にわたる熱き戦いが、華やかなセレモニーとともに幕を開けた。