田中史朗、スコットランド戦へ決意 4年前は大敗も「勝機はある」
ラグビーの日本代表はサモア戦勝利から一夜明けた6日、豊田市を出発し、東京に移動した。13日に8強入りをかけて戦うスコットランドは4年前のW杯で大敗した相手。当時も先発出場したSH田中史朗(34)=キヤノン=は4年間の日本代表の成長を語った。
相手の印象を問われて、こう話す。「FWが強い。ブレークダウンでもモールでも強いので。でも今のジャパンはしっかり対策もとってきていますし、そういう力も4年前と比べてあるので心配ない。そこで互角以上に戦えれば勝機はある」。カギはFW戦。そこに活路を見いだす思いだ。
4年前からの日本の確かな進化を感じ取っていた。
「自分たちでしっかり判断できるチームになったっていうことですね。4年前のチームも判断力はあったんですけど、もともとのラグビーが決まっていた。今は相手の力であったり、相手の癖であったりを試合中に見ながらみんなで判断しながらプレーしている」。
相手を見極め、最善のプレーを選択する。試合における“判断力”が今の日本の強さになっている。
3試合すべて途中出場。スーパーサブとして、試合を締めくくってきた。前夜のサモア戦ではラストワンプレーのトライにつながるパスを出した。
「いいパスも放れました。それでもFWが頑張ってくれたおかげ」と話す。「松島がトライをとりましたが、1、3番のイシレリ(中島)とアサエリ(バル)がしっかりスクラムを組んで、堀江もそうですし、前に出てくれたおかげでああいういいトライができた」とFW、BK全員で奪ったボーナス点だったことを強調した。
ベスト8がかかる。4年前の雪辱がかかる。それでも「何かを変えると今までのいい流れがなくなってしまう。しっかり準備して100%の力を出して相手と戦うということです」。これまで3試合と同じ。チームとして1つになって、この1戦だけに集中する。