ジャパン“魂の24分間”強豪スコットランドに得点許さず ミス出ても食らいつく

後半、激しいディフェンスをみせるリーチ・マイケル=日産スタジアム(撮影・棚橋慶太)
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 「ラグビーW杯・1次リーグA組、日本28-21スコットランド」(13日、日産スタジアム)

 日本が前大会で敗れた“因縁の相手”スコットランドを撃破し、4連勝で大会初の準々決勝進出を決めた。先に4トライを挙げ、28-7とリードを広げたものの、後半に追い上げられ28-21の1トライ1ゴール差(7点差)に。ここから“魂の24分間”で相手に得点を許さず、勝利をつかみ取った。

 福岡の2トライなどでリードを広げ、いいムードが広がった後、スコットランドが牙をむいた。後半9分、14分と立て続けに突破され連続トライ。コンバージョンもともに決められ7点差に詰め寄られた。日本のキックオフの時点で試合の残り時間は約24分だった。

 引き分けでも準々決勝に進めるとはいえ、流れは相手に傾きかけていた。相手陣内でフェーズを重ねても、相手のフランカー・リッチーにジャッカルで日本のノットリリースザボールを誘われ、相手ボールに。いつ4本目のトライを奪われてもおかしくない展開だった。

 ただ、この時間はすでに相手の名手SHレイドローが退いていたこともあってか、キック1本で決定的な局面をつくられることはなくなっていた。後半25分以降も相手ボールで攻め込まれたが、同28分にはナンバー8姫野がジャッカルで相手のノットリリースを誘いマイボールに。この後、田村とリッチーの小競り合いを発端に両チームがもみ合う事態になった。

 日本も完璧な試合運びができていたわけではない。後半29分のラインアウトは相手方向にボールが行ってしまう。攻撃時の密集で相手にボールを奪われてしまうシーンもあり、最後の9分間は自陣にくぎ付けにされた。

 ただ、相手も4トライを奪った上で勝たなければ先に進めず、トライだけを狙わざるを得ない状況だった。松島がキック処理時にドロップアウトではなくキャリーバックとしてしまい、インゴール(トライを取る時にボールをつけるエリア)まで5メートルの地点で、相手ボールのスクラムというピンチも、1人に対し2人以上がタックルに行く執念で防ぎ切り、ボールを奪った。

 残りは1分強。マイボールの攻撃を継続させ時間を使う。観衆によるカウントダウンが0になった直後にボールを蹴り出し、ノーサイドを迎えた。

 ロシアから61点、サモアから34点を挙げている相手の攻撃に対し、一歩も引かない守備で日本は立ち向かった。

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