福岡エンジン全開2トライ「最高です」 W杯日本史上初3戦連続トライ

 「ラグビーW杯、1次リーグA組、日本28-21スコットランド」(13日、日産スタジアム)

 A組は世界ランキング8位の日本が28-21で同9位のスコットランドを破り、4連勝の同組1位で初の8強入りを決めた。20日の準々決勝で、B組2位の南アフリカと4強入りを懸けて激突する。

 エースの躍動だ。WTB福岡が日本史上初のW杯3試合連続トライを決め、スコットランド撃破を呼び込んだ。「これだけのために全ての時間を犠牲にしてきた。因縁の相手に勝ちきってベスト8に進むのが目標だった。最高です」。興奮が言葉になった。

 前半17分、福岡のランが流れを変えた。左サイドを鋭い加速で突破し、オフロードパスでWTB松島へ。同点トライをアシストした。前半終了間際にはCTBラファエレが相手裏に出したゴロパントをキャッチし、そのまま左隅に飛び込んだ。

 W杯前最後のテストマッチ、9月6日の南アフリカ戦で右ふくらはぎを負傷し、開幕ロシア戦は欠場。2戦目のアイルランド戦は途中出場で逆転トライを挙げた。続くサモア戦も途中出場でトライ。「これまではチームがつないでくれたトライ。自分自身の力で取ったトライはまだ全くない」。満を持しての今大会初先発だった。

 スコットランドは手応えと屈辱の両方を経験させられた“因縁”の相手。筑波大2年時の13年に初対戦。チームは敗れたが、自身は2トライを挙げた。一方、15年の前回W杯ではチームが唯一敗れたスコットランド戦のみの出場。「ここで勝って、ベスト8に行こうということが、自分たちが今まで準備してやってきたこと」。チームとしても、個人としても雪辱の場と位置づける一戦で、縦横無尽に疾走した。

 福岡はそのままアクセルを踏み続ける。後半2分、相手からボールをもぎ取り、そのまま中央へ。この試合自身2トライ目、ボーナス点を獲得するチーム4トライ目をマークした。「とにかく自分たちがやってきたことを全て出しきって、日本のラグビーの新しい歴史をさらに塗り替えていきたい」。準々決勝でも快足を飛ばす。

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