東京五輪まであと3年…とにかく強くなる
次代のビーチバレー界を担うと期待が集まる坂口佳穗が、ビーチバレーの魅力を、そして自らの思いを赤裸々に語り尽くす連載「坂口佳穗 可能性は無限大」。最終回となる今回は、東京五輪へ向けての思いなど、過去2年の総括と今後への意気込みを語り尽くします。
デイリースポーツ読者の皆さん、こんにちは!坂口佳穗です。私が本格的にビーチバレーを始めて、2シーズンが過ぎました。やっぱり物足りない所の方が、もちろん多いですね。技術はもちろん、フィジカル、メンタル、人間性…。すべてにおいて、トップへの道は遠いと実感します。
最初は正直、部活みたいにラフな気持ちでやっていた部分もあります。でも大会に出るようになって、次こそは表彰台!っていう目標ができました。表彰台を初めて意識するようになったのは、去年の宮崎での大会。地元というのもあったし、同い年の子が表彰台に上っているのを見て、悔しかったんです。
この道を選ばなきゃ良かった…と思ったことは、ないと言ったらウソになります(笑)。いろいろ重なって、すごい落ち込んだ時は、そんな考えもありましたけど、周りの方がこんなに応援してくれてるのに、本人がこんなんじゃダメだって気合を入れ直しました。(コーチの)瀬戸山さんとの出会いは、すごく大きかったです。人生が広がりまくりましたね。「頑張ってれば、いろんな世界があるんだぞ」って言われてたんですけど、その通りになって…。
東京五輪までは、あと3年間の勝負。やらなきゃいけないことはいっぱいあります。3年って、短いですよ。面白いぐらい短い。3年しかないという焦りはありますね。この調子で、同じことをやってちゃいけない。もう少しで壁を破れそうだと感じた時期は今までもあったんで、どうやってそれを形にするか、なんですよね。
東京五輪のことを考えると、やっぱり頑張れます。トレーニングがキツイ時にも、頭の中に「東京五輪、東京五輪」って思い浮かべて(笑)。あと、シーズンが終わって、ちょっと落ち込んでるときに、私は何を目指してやってるんだろう…って考えたことがあって、それを双子の弟に言ったら、「お前は前、俺に『こんなに自分の好きなことが目いっぱいできて、それで一番を目指せる環境っていうのは、自分は持ってる!』って言ってたじゃん」って言われて。好きなことができて、そこで自分の幸せさを思い出しましたね。
普及という面での課題もあるんです。浅尾(美和)さんがすごすぎて…浅尾さんがいたときは、スタンドが何千人もで埋まったとか聞くと、全然かなわないな…って悩んでた時期もありました。私だけの問題じゃないんですけど、選手として、やっぱり多くの方が見に来ていただいた方が気合が入るし…。そのためには、やっぱり自分としては、強くなきゃいけない。
とにかく、東京五輪までの間を、人生で一番頑張った3年間にしたい。でも私は、東京の次も目指したいと思ってます。それで27歳なんで、終わったら結婚して、子どもを産んで…とかも考えますけど(笑)。今の結論としては、自分のためにも普及のためにも、とにかく強くなる!っていうのが一番ですね。