小田孔、劇的イーグルで決めた逆転優勝
「関西オープン・最終日」(25日、六甲CC=パー72)
4打差の3位で出た小田孔明(35)=フリー=が1イーグル、5バーディー、2ボギーの67で回り、通算15アンダーで今季初優勝を飾った。単独首位の藤本佳則(24)=フリー=と並んで迎えた18番でイーグルを奪い、自身初の逆転で、ツアー通算7勝目を挙げた。藤本は2位で、関西アマ、関西オープンローアマに続く史上3人目の“関西3冠”はならなかった。
最終18番のパー5。小田孔の冷静さが上回った。第1打はドライバーの飛距離で藤本に後れを取った。だが、心の中は「飛ぶなあと思っただけ…」と不動だった。
残り247ヤードを振り抜くと、ピンまで1・5メートルに転がった。藤本はグリーン右へ痛恨のショット。最後は小田孔がイーグルパットを沈める劇的な逆転Vだった。
首位に4打差つけられてのスタート。最大で5打差まで開いたが、12番で22メートルを沈めるバーディーで2打差。14番でもバーディーを奪い、1打差。16番でボギーをたたいた藤本と並んだ。
「優勝は意識していなかったけど、佳則(藤本)が緊張しだしたから、流れが来ているかなと思った」。過去6勝はすべて最終日首位。自身初の逆転Vの喜びに浸った。
「今年は考え方を変えた」と精神面で新境地に立つことが“粘り”を呼んだ。「2年以内に賞金王」を宣言。優勝が狙えない位置でも「あきらめないこと」を意識する。「全24試合で上位にいれば賞金王は見える」と、常時トップ10入りを狙っている。
昨年10月の日本オープンで逆転負け。「本当に悔しい思いをした。賞金王と日本オープンを取って日本の頂点に立つ」。賞金ランクも3位浮上と、孔明の天下獲り作戦に狂いはない。