松山、米ツアー初V 日本男子4人目

 「メモリアル・トーナメント・最終日」(1日、ミュアフィールドビレッジGC=パー72)

 3位から臨んだ松山英樹(22)=LEXUS=が69で回って通算13アンダーで並んだケビン・ナ(米国)とのプレーオフを制し米ツアー初優勝を果たした。日本男子の優勝は青木功、丸山茂樹、今田竜二に次ぐ4人目で22歳は最年少。松山にとっては米ツアー通算26戦目での勝利だった。2打差を追った松山はバッバ・ワトソン(米国)アダム・スコット(オーストラリア)ら強豪に競り勝ち、プレーオフは1ホール目のパーセーブで決着した。石川遼(22)=CASIO=は通算1オーバーの57位だった。

 課題に挙げていたしびれる場面でのパットを決め、松山が頂点に立った。1打差を追う最終18番で第2打をピン手前1・5メートルにつけると、これを沈めてプレーオフへ。同じ18番で行われた1ホール目、4オンとなった相手より先に打った3メートルのパーパットは難しい下りだったが、繊細なタッチで真ん中から入れ、感情むき出しのガッツポーズを作った。

 2月に4位に入ったフェニックス・オープン、そして首位で最終日を迎えた前週のクラウンプラザ招待は、ともに勝負どころでパットに狂いが生じた。「優勝できなくて悔しい気持ちがあった。(プレーオフの)最後は入れることだけに集中した。パットが足を引っ張ったけれど、最後の18番でそのパットでカバーできて良かった」と、壁を破った充実感がにじんだ。

 世界ランキング1位のスコットと同組でのラウンドで、気後れすることなく力を示した。2番でバンカーから直接入れるなど、前半は5バーディーを量産した。さすがに重圧と無縁とはいかず、単独トップで迎えた16番パー3は第1打を左の池に入れてダブルボギー。続く17番は寄せで失敗してボギーと暗雲が漂った。

 しかし、そこからもう一度、流れを引き戻しての価値ある優勝。「誰が見ても苦しいところから追い付いて勝てたことは自信を持っていいと思う。いやー、うれしいですね」と語った言葉に実感がこもった。

 次は12日から今季メジャー第2戦の全米オープンに挑む。終盤の失速を「メジャーでこんなプレーをしたら優勝は遠ざかっていく」と反省するなど浮かれたところはない。

 大会ホストを務めた“帝王”ジャック・ニクラウス氏(米国)は「彼のスイングのテンポは素晴らしい。日本人としては体格に恵まれていて、十分に距離のあるコースをプレーできる。長い間、活躍するだろう」と、22歳の前途を祝した。

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