さくら7位 夫のサポート受け上位争い
「全米女子オープン・第2日」(20日、パインハースト=パー70)
47位から出た横峯さくら(28)=エプソン=が1イーグル、2バーディー、2ボギーで68の好スコアをマークし、通算2オーバーで首位と6打差の7位に浮上した。16歳のアマチュア、橋本千里(ルネサンス豊田高)は76で通算9オーバーの57位に下がったが、予選を通過した。宮里藍は通算13オーバーで、決勝ラウンドに進めないのは初出場だった05年以来。日本勢は12人中8人が予選落ちした。ミシェル・ウィー(米国)が通算4アンダーで単独首位に立った。
気持ちをコントロールし、難しいグリーンを攻略した。2日間で通算アンダーパーが2人しかいない難コースで、横峯がこの日のベストスコアをたたき出した。海外メディアの取材にも応じ「予選を通過できればと思っていたけど、すごくいい位置にいる」と、笑みを振りまいた。
5番(パー5)はピンまで約15メートルに2オン。パットが少しでも強ければグリーンからこぼれる状況で「3パットでもOKだと思っていた。結果的に入った」と、冷静なタッチがイーグルを生んだ。
後半も手堅い。14番のバーディーの後、18番までの4ホールはパーオンしたものの、いずれも12~15メートルの距離が残った。ここで最初のパットを着実に1メートル前後に近づけ「結構パーをセーブできた」と胸を張った。
今回が6度目の出場だが、これまで予選落ちがない。相性の良さに加え、発想の転換が効果を発揮しているという。「今までのメジャーと真逆。これまでは緊張に対して『大丈夫』と言い聞かせてふたをしていたが、緊張は悪いものではないと受け入れている」と力説した。
これは4月に結婚したメンタルトレーナーの夫、森川陽太郎さんの指導によるものだ。結果への許容範囲を広げて自らと向き合うことで心の平静を保つ。結婚後初の海外遠征は夫と一緒だ。毎晩、2人で心の持ち方を話し合っているという。
28歳になって一皮むけ、大舞台で上位争いに加わった。「明日も同じようなプレーをしたいけど、そんなにうまくはいかないと思う。自分のできることをやりたい」と最後まで落ち着き払っていた。