松山「もういいや」開き直って予選突破
「全米プロ選手権・第2日」(8日、バルハラGC=パー71)
松山英樹(22)=LEXUS=は最終18番でイーグルを奪って72で回り、1オーバーの69位でぎりぎり予選通過の74人に入った。小田孔明(36)=フリー=は68と伸ばし、通算イーブンパーの53位に上がった。石川遼(22)=CASIO=は74と伸ばせず、谷原秀人と同じ通算4オーバーで予選落ち。タイガー・ウッズ(米国)は6オーバーと振るわなかった。ロリー・マキロイ(英国)が67をマークし、通算9アンダーで首位に立った。
崖っぷちで松山が踏ん張った。最終18番(パー5)だった。残り206ヤードから4番アイアンを力強く振り切った第2打は、ピン上3メートルに。予選通過には絶対に沈めなければいけないイーグルパットを、真ん中から決めて右拳を握りしめた。
54位からスタートし、序盤からずるずるスコアを落とした。「ミスすると自信がなくなって、今のゴルフを象徴するような感じ。ショット、アプローチ、パットと全て良くない中で、崩れていくのは仕方がない」‐。
1・5メートル以内のパットを3度外し、6番(パー4)は第2打がグリーンに届かず、3打目でも乗せられないダブルボギー。前半で三つスコアを落とした。
折り返す際に、予選通過の予想ラインを1オーバーと聞き、目標が定まった。それでも「スイング自体がばらばらで、あきらめた」という。だが、17番(パー4)の第2打は「何が原因か分からないけどいいショットが出た」と、ピンに寄ってバーディーを奪った。
そして、最後は「ミスが出たら終わりなので、もういいや、と打った。それくらい無心だといいのかなと思う」と、半ば開き直った。瀬戸際の2ホールで三つ伸ばす勝負強さを披露し、メジャーの決勝ラウンドで戦う資格だけは手に入れた。