渡辺彩香“藍超え”見えた2位発進
「日本プロ選手権コニカミノルタ杯・第1日」(11日、美奈木GC=パー72)
渡辺彩香(20)=ユピテル=が4バーディー、2ボギーの70で回り、首位と1打差の2位につけた。06年に宮里藍がマークした21歳83日の大会最年少優勝記録を更新するチャンスだ。姜秀衍(38)=韓国=が3アンダーで首位に立ち、渡辺とともに鈴木愛(20)=フリー=ら6人が2位に並ぶ大混戦となった。
女子プロNo.1の座を決める大舞台で、ツアー屈指の飛ばし屋が本領を発揮した。「メジャーのセッティングは難しいので、ロングを大事にしていた。3つ(バーディー)取れたのは良かった」。2位発進を決めた渡辺は笑顔でうなずいた。
インスタートの11番パー5で、残り100ヤードの第3打を1メートルにつけてバーディー先行。後半1番でも第3打を5メートルにつけてものにすると、7番では残り257ヤードを3番ウッドでピン横6メートルに2オンさせた。172センチの長身から繰り出される抜群の飛距離が難コースで輝きを放った。
プロ3年目の今季は3月のアクサレディースでツアー初優勝し、海外メジャーへの挑戦権も得た。6月の全米女子オープンは予選落ちしたが、7月の全英リコー女子オープンでは29位と奮闘。「すごい風の中で予選を通ったことは自信になっている。日本のメジャーでも自信を持ってやろうと思っていた」
勝てば20歳360日での大会制覇となり、06年に宮里藍がマークした21歳83日の最年少優勝記録を更新する。毎晩8時に就寝し、早朝5時に起きる健康的な生活を送り、早くから今大会に照準を合わせてきた。「ツアー2勝目はメジャーで手にしたい」。女子ゴルフ界の歴史を塗り替えるべく、頂点だけを見据えている。