愛が首位浮上!藍超え最年少V2に王手
「日本女子オープン選手権・第3日」(4日、琵琶湖CC栗東・三上C=パー72)
3位から出た鈴木愛(20)=フリー=が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算8アンダーでウェイ・ユンジェ(台湾)とともに首位に立った。9月の日本女子プロ選手権を制している鈴木が勝てば、宮里藍の記録を更新する史上最年少でメジャー2冠を達成。また、同一年の日本タイトル2冠は1977年の樋口久子以来37年ぶり2人目の快挙となる。首位から出た有村智恵(26)は通算3アンダーの11位に後退した。
速射砲のようなガッツポーズ4連発が、ギャラリーの大拍手を誘発した。最終18番。鈴木は残り126ヤードの第2打をPWで2メートルにつけ、このバーディーパットをカップのど真ん中から沈めた。
最終ホールでウェイ・ユンジェに追いつき、首位でホールアウト。「17番がボギーだったので、18番で絶対バーディーを取ろうと思っていた。18番は明日へ向けて、かなりいいスタートを切れたと思う」と、早くも最終日を見据えた。
今週で6週連続の予選通過となり、疲労はピークに達している。それに追い打ちをかけるように9番の第1打を打ち終えた直後、競技委員にスロープレーを注意された。一生懸命走る羽目になり「しばらく足がガクガクだった。太ももがパンパンです」と笑った。
それでも逆にエンジンがかかるところが20歳の若さ。前半は1ボギーだったが、11番で残り190ヤードの第2打を1メートルにつけてこの日初バーディーを奪うと、14番から3連続バーディー。15番では8メートルを強気で放り込んだ。
優勝すれば、06年に宮里藍が記録した21歳83日を更新し、20歳149日での最年少メジャー2勝を達成。さらに同一年の日本タイトル連続制覇は77年の樋口久子以来、実に37年ぶりの快挙となる。
日本女子プロ最終日の朝は緊張で食事がのどを通らず、ヨーグルトをお茶で流し込んでスタートしたが、「今回は食べられそう」と屈託ない笑顔。前回優勝後は500通の祝福メールに1週間以上もかけて返信したという鈴木が、記録ずくめの優勝へ、ラストスパートをかける。