孔明逃げ切りV!賞金ランクトップ奪回
「ブリヂストンオープン・最終日」(26日、袖ケ浦CC=パー71)
首位から出た小田孔明(36)=フリー=が5バーディー、2ボギーの68をマークし、通算15アンダーで逃げ切り優勝した。今季2勝目、ツアー通算8勝目。4試合ぶりに賞金ランキングのトップに返り咲くとともに、2年連続3度目となる年間獲得賞金1億円超えを達成した。64をマークした藤田寛之(45)=葛城GC=が1打差の2位に入ったが、賞金ランクは2位に後退した。
勝負は最終ホールで決着した。先にホールアウトした藤田と同スコアで迎えた18番パー5。小田孔が見事な寄せとパットを見せた。
2オンに失敗し、グリーン右ラフからバンカー越えの第3打。巧みなロブショットでピンまで1メートルにつけ、「10回打って1回寄るかどうか。その1回が出た。今年は海外メジャーでいろんなラフを経験したのが出た」。そして「10メートルくらいに感じた。何でもいいから入ってくれ」と震えながら打ったバーディーパットを沈め、力強く右拳を突き上げた。
この優勝で、一度は藤田に譲った賞金ランキングトップの座を奪回し、逆に約590万円差をつけた。「藤田さんの独走態勢を阻止するためには、僕が勝つしかなかった。本当にうれしい」。その一方で「藤田さんは初日66位と出遅れたのに、結果的に1打差まで来た。強さを実感した。まだ勝利数では負けている(小田孔2勝、藤田3勝)ので、最終戦まで全試合勝ちにいくつもりで行きたい」と気を引き締めた。
最大の目標は来春のマスターズ出場。出場権が得られる年末の世界ランキング50位以内を目指しているが、賞金王になれば慣例ではマスターズ委員会から招待状が届く。「最多勝で賞金王がベスト。これからもまだまだ攻めていく」。夢の大舞台を見据えて力強い言葉を口にした。