松山「夢ではなく目標」2年目の自信
2015年は日本ゴルフ界に新時代到来を告げる1年となるか。男子は昨年日本人4人目となる米ツアー優勝を果たした松山英樹(22)=LEXUS=が、日本勢初のメジャー制覇へチャレンジする。女子では横峯さくら(29)=エプソン=がプロ12年目で初めて米ツアーへ本格参戦。ツアー初優勝、そして1977年の樋口久子以来、日本勢2人目となるメジャー制覇へ期待が懸かる。
昨年11月の国内ツアー、ダンロップフェニックス。松山は米ツアーでしのぎを削るジョーダン・スピース(21)=米国=らと激しい優勝争いを演じた。最後は岩田とのプレーオフを制して貫禄の“凱旋V”。ファンに向かって「次は(海外)メジャーで勝てるように頑張ります!」と、高らかに宣言した。
米ツアー本格参戦を果たした昨季、松山は6月のメモリアル・トーナメントで日本勢としては青木功、丸山茂樹、今田竜二に続く4人目となる米ツアー優勝を飾った。しかし、期待されたメジャー4大会は不本意な成績に終わった。
4月のマスターズは左手首の故障が長引いた影響で予選落ち。6月の全米オープンは35位、7月の全英オープン39位、そして8月の全米プロも35位と、いずれも優勝争いに絡むことができなかった。
2013年の全米オープン10位、全英オープン6位から大きくダウンした成績に、松山は「メジャー優勝を目指す上で、今の自分にはすべてが足りなかった。もっと練習して、体力、技術、精神面すべてを磨いていくしかない」と悔しさをかみしめながら語った。
米ツアー参戦2年目となる今年、松山の目にはメジャー制覇の文字しか見えていない。既に新シーズンは始まっており、いきなり開幕戦(10月・フライズコム・オープン)で3位に入る好スタートを切った。AONをはじめ、幾多の日本選手がはね返されてきたメジャーの厚い壁。たくましさを増した22歳は「メジャー優勝は夢ではなく目標。勝つチャンスはある」と言い切った。日本の怪物から世界の怪物へ-。その時は着実に近づいている。