松山11打差でV絶望的 パット不調
「マスターズ・第3日」(11日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)
12位から出た松山英樹(23)=LEXUS=は1イーグル、3バーディー、3ボギーの70で回り、通算5アンダーで10位に浮上したが、首位との11打差は変わらず、メジャー初Vは絶望的となった。首位を独走するジョーダン・スピース(21)=米国=は70で、通算16アンダーに伸ばした。4打差の2位にジャスティン・ローズ(34)=英国。タイガー・ウッズ(39)=米国=は68で回り、通算6アンダーの5位に浮上した。
メジャー大会で初日から3日間、アンダーパーでラウンドをするのは初めてだが、松山の表情は硬かった。「昨日同様、パットがイマイチ」というのが、その理由。首位を走るスピースとの11打差は縮まらなかった。
4、7、18番のボギーは“入れごろ”の距離を外した。それ以上に「いいストロークが続かない。もっと惜しいパットが増えないと」と首をひねった。「普通のパット(の調子)なら60台は簡単に出せる」という手応えがあるだけに、もどかしさばかりが募るラウンドとなった。
それでも見せ場はつくった。8番パー5では、残り55ヤードの第3打を60度のウエッジで低くスピンの効いた球で打ち出すと、ボールは勢いよく転がり、ピンに当たってカップイン。2日目の2番に続き、2日連続でイーグルをマークし、大歓声に右手を上げて応えた。
最終日にトップとの11打差を追い付くのは絶望的な状況。現実的には日本勢過去最高の4位(01年伊沢利光&09年片山晋呉)以上が一つの目標となりそうだ。ラウンド後はパット練習に終始した松山は「いいプレーで、少しでも(上位との差を)縮めることができたら」と言葉に力を込めた。最終日はD・ジョンソンと同組。米ツアー屈指の飛ばし屋相手に意地を見せたい。