山下1打及ばず2位ツアー初優勝ならず
「東建ホームメイトカップ・最終日」(19日、東建多度CC名古屋=パー71)
2位から出た山下和宏(41)=ザ・サイプレスGC=が7バーディー、2ボギーの66で回り、通算14アンダーまで伸ばしたが、1打及ばず2位に終わり、ツアー初優勝はならなかった。4位から出たマイケル・ヘンドリー(35)=ニュージーランド=が7バーディー、ボギーなしの64を出し、通算15アンダーで日本ツアー初優勝を飾った。
負けて自信をつかんだ。アプローチとパットで手が動かなくなる“イップス”に悩まされてきた山下が、最後までギャラリーを沸かせた。ヘンドリーに1打差で迎えた最終18番。第2打を7メートルのスライスラインにつけた。入れればプレーオフという大事なバーディーパット。しっかり打ったボールは無情にもカップの右に切れた。
9度目の最終日最終組だったが、またも初優勝は手にできなかった。悔しくないはずはないが、イップスに苦しんだことを思えば、夢のような通算14アンダーの2位。「最後のパットも思い通り打てた。やり切ったという気持ちです。今のパットがあればいつか勝てる」。41歳のベテランがプロテストに合格したての若者のように目を輝かせた。