岩田1差2位浮上も自虐「気配ない」
「関西オープン・第3日」(23日、名神八日市CC=パー71)
6位から出た岩田寛(34)=フリー=が1イーグル、4バーディー、ノーボギーの65で回り、通算13アンダーで首位と1打差の2位に浮上した。連日ぼやきっ放しながら、プロ2勝目へ絶好の位置につけた。山下和宏(41)=ザ・サイプレスGC=が65で回り通算14アンダーで単独首位。10度目の最終日最終組からプロ17年目、悲願の初優勝を目指す。
「ヒロシです…」と自虐ネタを繰り広げる芸人がいるが、岩田寛のぼやきも半端じゃない。会見場でナイスプレーと声をかけられると「そうでもない…」といつも通り、どんよりオーラを漂わせた。
65をマークし1打差の2位浮上。2番パー5では第1打がカート道で転がる幸運があり、第3打も「寄ればいいかな」の10メートルパットが入りイーグル。だが心は全く弾まない。
「ティーショットがまだ不安。なんか難しいです。気配はないです。あんまり上を見すぎてもね。気持ち?入らない。今も入っていない」。前週の日本プロに続く最終日最終組にもうつむいた。
世界を目指す男は最近、私生活がゴルフに直結することに気付いた。「だらしないので、しっかりしたい。朝、部屋をきれいに掃除するとか」と最終日は宿泊しているホテルの部屋を磨き、心を晴れやかに出発する。
昨季のフジサンケイクラシックで初優勝。ゴルフ界の寛は“一発屋”では終わらない。