成田、完全V 肉薄イ・ボミ振り切る
「サントリーレディース・最終日」(14日、六甲国際GC=パー72)
成田美寿々(22)=オンワードホールディングス=が3バーディー、1ボギーの70とスコアを伸ばし、通算16アンダーで初日からの首位を守って今季2勝目を挙げた。ツアー通算7勝目。2打差の2位にイ・ボミ(韓国)。さらに1打差の3位は笠りつ子だった。アマチュアの新垣比菜(16)=興南高2年=は通算2アンダーの22位に終わった。
風格すら漂う22歳だ。2位に4打差をつけてスタートした成田は前半に2バーディーを奪ったが、同組のイ・ボミは4バーディー。「伸ばしてるのに、なんで追い詰められるの?」と、改めてライバルの強さを再確認。それでも「ボミさんと争っている幸せを楽しめた」と動じることはなかった。
15番でイ・ボミがバーディーを奪い、1打差まで迫られたが、続く16番。左に池とバンカーが待ち受けるパー3で、イ・ボミが先にピン上3・8メートルにつけると、成田も負けじとグリーン左サイドのピンを攻め、3・7メートルにナイスオンだ。
イ・ボミの打ち切れなかったパットを見届けた成田は、下りのスライスラインを強気に打って、ど真ん中からカップイン。ガッツポーズを披露した。
今週、ずっと心掛けていたパッティングでの「グッドストローク」が、ここで結実。「あれで『まだやれる』と思いました」と、強敵を振り切った。
初日からの首位を守って、スタジオアリス女子オープンに続く今季2勝目。生涯獲得賞金も2億円を突破した。今季の賞金ランキングでも5位に上がり、全米女子オープンに続き、全英リコー女子オープンの出場資格も得た。「全米とも併せて優勝争いしたい」という伸び盛りの、世界戦略が楽しみになってきた。