スピース、史上6人目の快挙に「興奮」
「全米オープン・最終日」(21日、チェンバーズベイGC=パー70)
21歳のジョーダン・スピース(米国)が69で回り、通算5アンダーで、4月のマスターズ・トーナメントに続くメジャー2連勝。米ツアーで今季3勝目、通算4勝目を飾った。
最後に女神がほほ笑んだのは新世代のヒーローだった。最終組のD・ジョンソンが18番で4メートル、1メートルのパットを続けて外し、先にプレーを終えていたスピースが栄冠に輝いた。「こんなに興奮したことはない」と声をうわずらせた。
最後まで混沌(こんとん)とした展開だった。16番で10メートルの難しいラインを読み切って抜け出したが、17番はダブルボギー。パー5の最終ホールは2打目をピン下5メートルにつけてのバーディー。1打のリードを奪ったものの、追いつかれることを覚悟し、気持ちを切り替えていた。
マスターズ、全米オープンと連勝するのはベン・ホーガン、ジャック・ニクラウス、タイガー・ウッズ(いずれも米国)らに続く史上6人目の快挙。「偉大な人ばかり。その中に自分が入るとは」とはにかむが、次は同一年に四つのメジャーを全て制する「年間グランドスラム」の偉業も期待される。
「タイガーでさえ達成できなかったが、誰もできないというわけではない。ここで勝ったことを自信に、まずは(7月の)全英オープンで勝利を目指す」。プロ3年目の新鋭の勢いは、とどまるところを知らない。