藤田日本人最高41位「4日間戦いたい」
「全英オープン・第1日」(16日、セントアンドルーズ・オールドコース=パー72)
藤田寛之(46)=葛城GC=が1アンダーで回り、日本人最高の41位につけた。持ち味の粘り強さを発揮した。3度目の全英に挑む松山英樹(23)=LEXUS=は前半3バーディー、後半3ボギーのイーブン、64位で発進。松山と同組のダスティン・ジョンソン(米国)が7アンダーで首位に立ち、メジャー3連勝を目指すジョーダン・スピース(米国)は8位につけた。
沸き起こる地鳴りのような大歓声。鳥肌が立つほどの感動を味わいながら、藤田が右拳を振り上げた。
「うれしかった。歓声の大きさが何とも言えない。これがメジャーですよね」。日本の報道陣に囲まれると、しみじみとした口調で語った。
魅せたのは17番だ。強い向かい風が吹く495ヤードのパー4。この日、バーディーを取った選手が1人もいない、最難関ホール。2打目をグリーン手前30ヤードのラフから打つとフェースが開いて当たり、グリーン右の土手を転がり落ちて、道路と道路の間の芝生にポトリ。そこからグリーンまでの7メートルをサンドウエッジでエッジに落とし、8メートルの軽いフックラインを読み切ってチップインパーとした。
全英は6度目の挑戦になる。予選落ちが過去4度で、2005年の41位が最高成績だ。
メジャーの大会前にはいつもなら練習を4ラウンド以上をこなすが、今大会前はわずか25ホールで終えた。適度に体を休める“勇気”を持ち、年齢に見合った体力と集中力を高く保って臨んでいる。
「だから疲れが驚くほどない。何とか予選をクリアして、4日間戦いたい。あした(第2R)も耐える。我慢のゴルフです」。46歳1カ月。予選を通過すれば、友利勝良(48歳8カ月)、尾崎将司(47歳5カ月)に次いで、日本勢3番目の年長記録となる。