西山ツアー初V 師匠・芹沢もベタ褒め
「meijiカップ・最終日」(9日、札幌国際CC島松C=パー72)
首位から出て69で回ったプロ8年目の西山ゆかり(33)=フリー=が通算8アンダーで並んだ鈴木愛(21)とのプレーオフを制し、悲願のツアー初優勝を飾った。18番パー5で行われたプレーオフ2ホール目にバーディーを奪って決着。今大会限定でキャディーを務めた師匠・芹沢信雄(55)と喜びを分かち合った。
継続は力なり。高校卒業後にゴルフを始めた西山が、ついにツアー初優勝を飾った。18歳の時、父・武光さん(72)の勧めで、朝霧CCにいた名伯楽・時任宏治の門下生になった。入門当時はクラブ名も知らず、時任からキャディーをして覚えるように指示された。
それからおよそ15年。表彰式のあいさつで西山はこみ上げるものを抑えられなかった。「私は18歳でゴルフを始めて本当に多くの方からご指導、応援をしていただいた。この優勝はそのおかげです」。見守った母・秀子さんは「もうやめたい、やめたいって言っていたのを思い出します」とうれし涙にくれた。
ヒヤヒヤの初Vだった。17番でボギー、18番でバーディーパットをショートしてもつれ込んだプレーオフ。2ホール目の第2打の後、芹沢に「どうしても勝ちたいです」と伝え、最後まで強い気持ちを失わなかった。最後は6メートルのバーディーパットを決めて勝利を引き寄せた。
「大したもの。めちゃくちゃうまかった」と褒める芹沢に「夢のよう。感謝しかない」と西山。芹沢の力は大きかったが、プレーしたのは本人。15年の努力が実を結んだ。