苦労人デー涙の初V 21度目メジャー挑戦

 「全米プロ選手権・最終日」(16日、ウィリングストレーツ・コース=パー72)

 首位から出たジェーソン・デー(27)=オーストラリア=が67をマークし、通算20アンダーでメジャー初優勝を果たした。メジャーで優勝スコアが20アンダーの大台に達するのは史上初。米ツアー通算5勝目で賞金180万ドル(約2億2320万円)を獲得した。日本勢は岩田寛が21位、松山英樹が37位、小田孔明は72位だった。

 30センチに満たないウイニングパットを打つ前から、デーは泣いていた。「いろいろな思いがこみ上げてきた」と涙が止まらない27歳の実力者を、大きな拍手が包んだ。

 栄冠をやっとつかんだ。6月の全米オープンはめまいと闘いながら首位で最終日を迎えたが、力尽きた。7月の全英オープンではプレーオフ進出を1打差で逃した。「忘れられないのは2013年のマスターズ。最終日に首位に立ったのに勝てなかった。今ならうまくプレーできるはず」。21度目のメジャー挑戦だった。

 苦労を重ねて頂点にたどり着いた。6歳でゴルフへと導いてくれた父が、12歳の時に他界。「それからは本当に貧乏だった」とシャワーを浴びるにも苦労した当時を明かす。非行に走ったこともあったが、フィリピン出身の母ら家族が必死で支えてくれた。「僕がゴルフスクールに行くため、本当に苦労していた。そんな時にタイガー・ウッズの本を読んで、世界一を目指そうと思った」

 今はツアー屈指の“ナイスガイ”として知られる。「ゴルフ人生はこれから。もっとメジャーに勝って世界ランキング1位になる」と次の目標を明言した。

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