遼、米ツアー開幕前最後国内戦も攻める
「男子ゴルフ・トップ杯東海クラシック」(10月1日開幕、三好CC=パー72)
公式練習が29日、会場の愛知県みよし市の三好CCで行われた。米ツアーに参戦中で3年ぶりの出場となる石川遼(24)=CASIO=は、持ち味の攻めのゴルフを貫いて10月15日に米国で開幕する新シーズンに弾みをつける考えを示した。
中部屈指の名門コース、三好CC14番のティーショットが、石川の来季の命運を握っていると言えそうだ。380ヤードの短いミドルホール。ドライバーを避けて刻む選手が多い中、石川はあえて「ドライバーで打っていく」と攻め抜く姿勢にこだわりを見せた。
このホール、グリーンまで100ヤード付近のフェアウエーは右傾斜で右側は谷状、左側からは林がせり出し、幅が非常に狭くなっている。石川はこの日2度ドライバーでティーショットを放ったが、1打目は右へ大きくそれ、2打目も左の林の中へ打ち込んで、ともにトラブルショットとなった。
それでもドライバーを選択するのは、米国の名門コース、オーガスタ・ナショナルGCの名前も挙げた上で、数々の難コースでティーグラウンドに立ったときに感じてきた重圧感が似ているから。「あそこで打てればどこでも打てる」と、同じセリフを2度、自分に言い聞かせるように繰り返した。
苦戦続きだった昨季の米ツアー。安全策を意識しすぎてピンを狙う姿勢に欠け「自分自身で成長を止めてしまった」と悔やむ。
今回の日本ツアーのスポット参戦では、本来のスタイルである積極性を取り戻すべくチャレンジ精神を前面に出し、初戦のANAオープンを制した。「やりたいゴルフができている」と表情は明るい。米ツアー開幕前最後の国内戦に向け「今週も自分の限界にチャレンジしていきたい」と言い切った。