遼2位浮上 16番でスーパーショット
「男子ゴルフ・トップ杯東海クラシック・第2日」(2日、三好CC=パー72)
強い風に苦しみ、トップグループが伸び悩む中、初日3位の石川遼(24)=CASIO=が我慢のゴルフで5バーディー、3ボギーの70とスコアを伸ばし、通算6アンダーで首位と2打差の2位に浮上した。2位から出た朴相賢(韓国)が69で回り、首位に立った。
ツアーでも有数の難コースといわれる三好CC西コース。快晴でグリーンが締まり、強い風が吹いてさらに難易度が上がった。石川のティーショットは相変わらず曲がる。深いラフからのショット、グリーンを外した時のアプローチ、そしてパット。米国で身に付けた高い技術が、この日も石川を助けた。
圧巻は16番のパー3だった。ティーショットを曲げて、グリーン手前のバンカーにつかまった。ピンまで30ヤード。2打目はグリーンオーバーすれば崖下に落ち、大トラブルにつながる難しい状況だったが、1・5メートルにつけてパーで切り抜けた。
「一番したくなかったのは、ショートした揚げ句のボギー。オーバーしてもいいから思い切りいった。ホームランと紙一重のショットだった」。テレビ解説の芹沢信雄も「これぞプロの技。ボールの数ミリ手前にクラブヘッドを入れて砂を取りながら30ヤードを打った。米国に行って、寄せの技術が相当高くなった」と絶賛した、スーパーショットだった。
首位と2打差で迎える決勝ラウンド。「ドライバーも初日よりは曲がりがおさまっていると思う。最終日に優勝争いをするために土曜日も最大限、できることをする」と石川。2週前のANAオープンに続く今季2勝目へ気合を入れ直した。