17歳東大智、手に汗握る激闘制し初V
「デイリー後援・瀬戸内海アマチュアゴルフ・最終日」(28日、今治CC=パー72)
首位から出た東大智=ひがし・だいち(17)=高知中央高3年=が72で回り、通算5アンダーで初優勝を果たした。1打差の2位に林元将崇(17)=明徳義塾高2年、公受(おおやけ)将輝(16)=帝京第五高1年、二宮慎堂(32)=今治=が入った。
初めて手に汗を握った。勝利までの道のりは厳しく長かった。東は難関を乗り越えて、ビッグタイトルを手にした。
67をマークした初日とは違う緊張感があった。2番はイーグルだったが、続く3番でダブルボギー。「ショットの距離が出ず、方向も思い通りにいかなかった」。それでも5番からは3連続バーディーを奪い、態勢を立て直した。
同組で回る二宮を必死に引き離そうとした。しかし、相手は四国屈指の強豪。一時は3打差をつけたが、簡単に勝負はつかない。
16番、二宮のバーディーで2打差に詰められる。そして迎えた17番。東がフェアウエー右から放った第2打は、木に当たって右へOB。「手が震えました。ショットの時、汗で滑った」。これまで試合で感じたことのない緊張。終盤で再びダブルボギーをたたいた。
だが、1打のリードが残った。18番で勝利を決めるパーパットを沈めると、ようやく笑みがこぼれた。
1イーグル、4バーディー、2ボギー、2ダブルボギー。出入りの激しかったスコアに苦闘の跡が残る。パッティングに悩み「ゴルフが嫌になる時期もあった」という17歳。瀬戸内の強豪アマが集う今大会は、今回で幕を閉じる。「最後と聞いていたので、優勝できてうれしいです。次からもこういう結果を出せるように頑張ります」。ブレザー姿がりりしい瀬戸内王者が、力強く飛躍を誓った。