遼、単独首位 国内初メジャーVに王手
「ゴルフ・日本シリーズJT杯・第3日」(5日、東京よみうりCC=パー70)
首位タイで出た石川遼(24)=CASIO=が10バーディー、3ボギーの63をマーク。通算11アンダーで単独首位に立ち、国内メジャー初優勝、今季2勝目、通算13勝目に王手をかけた。石川と同じく首位タイでスタートした小田孔明は66で回り、通算8アンダーで2位。最終日は石川との3打差逆転で待望の今季初優勝を狙う。
記録ずくめの大爆発だった。石川は今季自身最多となる10個のバーディーを量産し、同じく今季最少ストロークの63をたたき出した。「今日はショットでも(バーディーを)取れたし、パットでも取れた。いいゴルフができた」と真剣なまなざしで振り返った。
極度に集中力が高まる“ゾーン”に入った。ショットはピンに絡み、パットは面白いようにカップに吸い込まれた。ボールのスピンコントロールも思いのまま操り、10番では奥に切ってあるピンに対し、残り140ヤードの第2打をPWでスピンを抑えた低い球で攻め、20センチにピタリ。14番では残り80ヤードの第2打をSWでピン奥7ヤードに落とし、バックスピンで戻して3メートルに寄せた。
先週のカシオワールドオープンは3日目に単独トップに立ちながら、最終日に崩れて黄重坤に逆転負け。今週にはその雪辱もかかっている。「先週は打つ時に無心になり切れていなかったのがV逸の原因。でも、今週は無心になれているし、本当にいい状態でスイングできている」と言い切った。
今回勝てば待望の国内メジャー初優勝。最終日を単独首位で迎えるのは10回目で、過去9回は6度の優勝を果たしている。「日本タイトルは正直意識したことはない。勝ってみて初めて(価値が)分かると思う」。その目は頂点しか見ていない。