松山 悲願のマスターズ制覇へ

 男子ゴルフのメジャー第1戦、マスターズ(7日開幕、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC、7435ヤード、パー72)に日本人で唯一出場する松山英樹(24)=LEXUS=は5日、練習場で約3時間、調整を行った。予選ラウンドの組み合わせも発表され、2000年大会覇者で53歳のビジェイ・シン(フィジー)、クリス・カーク(米国)との同組が決定。5度目の挑戦となる“日本の怪物”が悲願のマスターズ制覇を見据える。

 いつ勝ってもおかしくない。当然、それが今年であっても、何の不思議もない。松山はすでに、そういうプレーヤーだ。

 昨年は米ツアーのフェニックス・オープン2位の成績を残して、マスターズが5位。今季はフェニックス・オープン覇者としての参戦だ。

 文字通り、実力者しか招待されることのないマスターズ。ほんの一握りのトッププレーヤーの集合体だ。その世界に身を置きながら、前週までのデータで松山はバーディー奪取率(1ラウンドあたりのバーディー数)は4・9でトップを誇る。

 予選2日間、同組でプレーすることが決まった00年覇者・シンも松山とは初めての同組ながら「非常にいいプレーヤーだ」と、その実力は認めている。

 この日は午後1時にコースに入り、パッティングに1時間、ショット練習に1時間、アプローチに40分、そして再びグリーン上で20分間調整し、練習ラウンドはしなかった。今回で5度目のマスターズ出場とあって、コースの特徴はすべて頭に入っている。

 大会公式サイトでは「マスターズの若きベテラン」との見出しで松山を取り上げた。優勝6度のジャック・ニクラウス(米国)、同3度のゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)を引き合いに出し「どちらも初優勝は5度目の出場だった」と指摘。いやがうえにも松山への期待は高まるばかりだ。

 開幕を2日後に控え、バウンス(クラブヘッド背面の出っ張り)の違う数種類のウエッジを試すなど思いつく限りの準備も行っている。6日は恒例行事のパー3コンテストには参加せず、最後の練習ラウンドを行う予定。着実な進化を見せる松山が目指すところはただ一つ、頂点だ。

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