松山3位 日本男子初メジャーV目前だ
「米男子ゴルフ・マスターズ・第3日」(9日、オーガスタナショナルGC=パー72)
5位から出た松山英樹(24)=LEXUS=は3バーディー、3ボギーの72で回り、通算1アンダーで、首位と2打差の3位に浮上した。昨年優勝のジョーダン・スピース(22)=米国=が73と落としながら、3アンダーで初日からのトップを守った。松山は日本男子初のメジャー制覇を懸けて、最終ラウンドは最終組の一つ前で、85年と93年大会覇者のベルンハルト・ランガー(58)=ドイツ=と回る。
日本男子悲願のメジャー制覇が、手の届くところまできた。首位と2打差の3位へ浮上した松山は、共同会見で夢を口にした。
「踏ん張れている。優勝目指して頑張りたい。日本の男子ツアーは、女子と比べて人気がない。僕が優勝すれば、周りの見方も変わってくると思う」
2日連続の72で、首位との差は3打から2打に縮まった。米国を主戦場としている24歳は、母国のツアーへの思いをはせながら、優勝を宣言した。
1バーディー、1ボギーで迎えた8番。残り290ヤードをスプーンで手前20メートルに乗せると、23メートルものファーストパットを90センチに寄せて、バーディーを先行させた。14番では、左上8メートルのバーディーパットが加速しながらカップの向こう縁に当たってカップイン。首位に1打差まで迫った。
もっとも、15番ではカラーからパターでの寄せが2メートルオーバー。返しが入らずパーとなった。それ以降「思ったストロークができなくなった」と、16番では今大会初の3パットをたたいてボギー。17番でもスコアを落としたが、通算1アンダーと踏ん張った。
ラウンド後は日が暮れるまで、パッティンググリーンで約1時間の修正を施した。最終日は、マスターズへの出場33回目で、松山が生まれた翌年の93年大会で2度目の優勝を飾った58歳のランガーと回る。首位との2打差を「あってないようなもの」と言い切った男が、グリーンジャケットを目指して逆転を狙う。