笠、熊本に勇気届けるV王手
「女子ゴルフ・フジサンケイレディース・第2日」(23日、川奈ホテルGC=パー72)
熊本県在住の笠りつ子(28)=京セラ=が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算10アンダーに伸ばして単独首位を守った。被災地に残る家族や友人たちと電話で励まし合いながら、今季初Vを目指す。1打差の2位はコース記録に並ぶ64をマークしたアン・ソンジュ(韓国)。他の熊本県勢では上田桃子(29)が17位、一ノ瀬優希(27)が21位、野口彩未(20)は39位。
目の前の1打に没頭していても、心は熊本とともにある。初日66の笠が第2ラウンドも集中力を研ぎ澄ませて68をマークし、しっかりと首位を守った。
前日、熊本にいる親友から携帯にメッセージが届いたという。「『(笠の頑張りに)みんなすごく励まされてるよ。火の国の女は強かけんね』って。かなりジ~ンときました。私もまたそれが励みになります」
前半で3つ伸ばすと、後半も12番パー5ではバンカーからの第3打をピンそば20センチに。16番でも3メートルを沈め、ただ1人2桁アンダーとした。「私、土壇場で力を出せる方だとは思います。というか、誰よりも負けないって気持ちはありますね」と胸を張った。
「明日も焦らず、落ち着いてうまく自分の気持ちをコントロールできたら。35回もの歴史のある大会だし、コースが難しいから攻略したい。勝ちたい」。昨年3月のアクサレディース以来となる通算4勝目へ。熊本に朗報を届けるためにも、火の国女の心意気を見せつける。