「女子ゴルフ・ほけんの窓口レディース・第１日」（１３日、福岡ＣＣ和白Ｃ＝パー７２）

　アマチュアの河本結（１７）＝愛媛・松山聖陵高３年＝が３バーディー、ノーボギーの６９で回り、トップと３打差の５位と好発進した。首位は今季２勝目を狙うキム・ハヌル（韓国）。１打差の２位に原江里菜が続き、さらに１打差の３位に大会３連覇が懸かるイ・ボミ（韓国）ら２人がつけた。

　この大会、昨年は初日８１という大たたきだった河本が、母校の大先輩を超える「大ヘンシーン」で、同級生の勝みなみ、新垣比菜を抑え、アマのトップに立った。最終９番では６メートルのパーパットを沈めてピンチを脱し、６９をマーク。「ノーボギーというのがうれしい。ツアーで６０台は初めて」と大喜びした。

　愛媛の松山聖陵に通う河本。ＯＢには仮面ライダー１号役の俳優・藤岡弘、らがいるが、河本の“変身”の秘密は、悪の秘密結社による改造、などではなく、たゆまぬ努力のたまものだ。

　河本はこの冬、体力強化のため、沖縄尚学９９年センバツ優勝メンバーの荷川取（にかどり）秀明監督が率いる硬式野球部の門をたたき、部員に交じって強烈なトレーニングを敢行した。結果、「ショットが本当に安定しました」と去年と違う自分を実感している。

　同校スポーツクラスでは２６人中、女子は河本１人という環境も、物おじしないプロ向きな性格醸成に役立っている。目標とする米大リーグ・マーリンズのイチローに倣い、１１月に地元・松山で開催される大王製紙エリエールレディースで「優勝して（その権利で）プロになり、いつかは世界に」と夢を語った河本。そのためにも今大会で“上位の味”に慣れておきたい。