鈴木愛が今季初優勝 プレーオフ制す

 「女子ゴルフ・中京テレビ・ブリヂストンレディース・第3日」(22日、中京GC石野C=パー72)

 首位タイからスタートした鈴木愛(22)=Salesforce=は72と伸びず、通算9アンダーにとどまったが、上原美希(27)、藤本麻子(25)とのプレーオフ(PO)を2ホール目で制し、今季初V、ツアー通算2勝目。失格した昨年の雪辱を果たした。通算8アンダー、4位には川満陽香理(29)=GOLF5。さらに1打差の通算7アンダー、5位に渡邉彩香(22)=大東建託=ら6人。前日トップタイだった酒井美紀(24)=国際スポーツ振興協会=は11位、永峰咲希(21)=ニトリ=は20位に終わった。

 本戦の最終18番。鈴木の第2打はグリーン左奥、池には入っていないがハザードライン内に止まった。ボールのそばには木の葉。昨年の失格の要因となったシーンを思い出し、「5~6秒考えて…」。そのまま打った3打目はカップを大きくオーバー。2パットのボギーにし、上原、藤本とのPOになってしまった。

 18番を使っての1ホール目はピン手前5メートルのバーディーチャンス。「パターだけが命と思っていた。誰にも負けたくない」と、練習量の7割ほどを費やしてきたパットで沈めた。「お姉さん」と慕う大山志保ばりの拳を何度も振り下ろすガッツポーズ。カップの位置を切り直した2ホール目は「ひっかけた」第2打がグリーン左手前のラフにワンクッションし、傾斜を転がりピンそば10センチにピタリ。先にバーディーにし、上原のバーディートライが外れてV。キャディーと抱き合い、昨年の悔し涙をうれし涙に替えた。

 鈴木にとって大山は「ゴルフでも人としても尊敬する先輩」。鈴木は2014年日本女子プロ選手権に勝ったが、その後結果を出せずマイナス思考に陥っていた。大山はそんな鈴木の話の聞き役になり、大きく包み込んでくれたという。この日も本戦の18ホールを終えた鈴木は「本当に苦しかったので、PO前に涙が出てしまった」というが、グリーンサイドにいた大山のそばに行き「安心させてもらいたかったので、ハグしてもらった」という。大山には「愛ちゃんだったら絶対大丈夫」の言葉とともに背中を押してもらった。

 次週はリゾートトラスト・レディスは「1年以上帰っていない」という地元・徳島での開催。「久しぶりに帰ることができる。今週の優勝を見て応援してくださる人が増えれば、自分にとってもプラスになる」。さわやかな笑顔とともに、2週連続Vに挑む。

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