みなみ、アマ史上初&最年少2勝へ王手
「女子ゴルフ・ニチレイ・レディース・第2日」(18日、袖ヶ浦CC新袖C=パー72)
首位タイで出たアマチュアの勝みなみ(17)=鹿児島高3年=が5バーディー、ボギーなしの67で回り、通算10アンダーで単独首位に浮上。史上最年少優勝を果たした2014年KKT杯バンテリンレディース以来のプロツアー2勝目に王手をかけた。優勝すれば17歳354日での2勝目となり、宮里藍の最年少記録18歳262日を塗り替える。また、初優勝時は見送ったプロ転向も果たす意向だ。1打差の2位にペ・ヒギョン(韓国)が続いた。
ハーフターンの待ち時間に、勝は鼻歌を口ずさんだ。曲名はサザンオールスターズの名曲「勝手にシンドバッド」。キャディーの母・久美さん(49)から「変なビブラートかけないでよ」と突っ込みを入れられながら談笑し、嫌でも高まる緊張感を解きほぐした。
大の虎党でチームカラーの黄色のウエアで躍動した。出だしの1番で第3打を80センチに寄せて、バーディー発進。5番はラフからの7ヤードをチップイン。9番は9メートルの長いバーディーパットを沈めた。そして、サザンを歌って臨んだ後半はミラクルパットを連発した。
11、12番で2メートルの難しいパーパットを沈め、流れを手放さない。16番でも2メートルを入れてパーセーブ。そして圧巻は17番パー3だ。第1打をグリーン右のラフに外し、バンカー越えのアプローチを6メートル近くオーバー。だが、半分あきらめて打ったパーパットがカップ間際で大きく曲がって心地よい音を立てた。
「17番は長すぎたし、外れてもいいと思って打ったのに、最後に曲がって、あれ、このままいけば入るんじゃないかと。ホントびっくりですね」
上がってみれば、ボギーなしの67。連日の5アンダーを出し、ツアーで初の単独首位に立った。最終日に逃げ切っての完全優勝なら、史上初となるアマチュアのツアー2勝目となり、宮里藍の持つ2勝目達成時の最年少記録更新を果たす。さらに初優勝の時は見送ったプロ転向も今回は実行に移す考えだ。
「明日も5アンダーと言いたいですが、プレッシャーもかかるでしょうから、自分の決めたところに打つ、あとは楽しく回るという目標を達成することだけ考えます」。7月1日が誕生日。17歳最後のツアー出場で偉業を成し遂げる。