「女子ゴルフ・全米女子オープン選手権・第２日」（８日、コルデバレーＧＣ＝パー７２）

　野村敏京（２３）＝フリー＝が４バーディー、１ボギーの６９と伸ばし、通算５アンダーで１１位から４位に浮上した。８アンダーの朴城ヒョン（韓国）が首位。７１で回った渡辺彩香は通算１オーバーで２９位。横峯さくらは２オーバーの３８位、原江里菜は４オーバーの６０位で決勝ラウンドに進んだ。宮里美香は７８をたたき、通算５オーバーで予選通過に１打及ばず。日本ツアー賞金女王のイ・ボミ（韓国）は６オーバー、大山志保は８オーバーで予選落ちした。

　五輪の日本女子代表を巡る三つどもえの争いは明暗が分かれた。大山と宮里美が予選落ちし、渡辺が逆転での切符獲得に望みをつないだ。

　６７位から出た渡辺はボギーの後にバーディーを奪う粘りのゴルフ。１７番で４メートルのパットを沈めて拳を握り、最終１８番はティーショットをラフに入れながらパーで切り抜けた。「可能性が残った。ほっとした。決勝は思い切りやる」と喜びと安堵（あんど）感を素直に口にした。

　一方、宮里美は２３位から出てまさかの予選落ち。五輪出場の基準となる大会後の世界ランキングで大山を上回る可能性がなくなった。強風の中で前半は何とか耐えたが、後半に５ボギー。「３パットが２回。思ったゴルフが全然できなかった。気持ちは次のメジャーに切り替わっている」と悔しさをこらえて話したが、話し終えると「（五輪に）行きたかった」と声を上げて泣いた。

　世界ランクで小差ながら２人をリードする大山は、出遅れた前日に続いてパットが不調。挽回できないまま、終盤は集中力も切れた。日本から駆け付けた父親らにいいところを見せられず「せっかく応援してもらったのに…」と涙。関係者の試算によると渡辺が今大会で３０位台前半となると、世界ランクで大山とほぼ並ぶ見通しだ。