谷原大逆転!2週連続V メジャー初制覇
「男子ゴルフ・日本プロ選手権日清カップヌードル杯・最終日」(10日、北海道クラシックGC=パー72)
首位と3打差の2位から出た谷原秀人(37)=国際スポーツ振興協会=が通算22アンダーで並んだ武藤俊憲(38)とのプレーオフを制し、悲願の国内メジャー初制覇を果たした。9バーディー、ボギーなし、コースレコードタイの63で回り、07年以来9年ぶり2度目の2週連続優勝、ツアー通算13勝目となった。残り3ホールで4打差を追いつく奇跡の逆転劇だった。
起死回生のスーパーショットが激勝を呼び込んだ。プレーオフ1ホール目。谷原は1打目を右の林に打ち込んだ。ピンまで残り240ヤード。大きな木々が並び立ち、ラフも深かったが、2打目を3番ウッドでグリーン脇まで運ぶと、ボギーとした武藤に対して、きっちりパーセーブ。「最後は気合。絶対に勝ちたかった」と、大きく息をついた。
息詰まるデッドヒートだった。武藤に出だしから5連続バーディーを奪われても、「絶対にあきらめない。楽には勝たせねーぞ、この野郎」と胸の内で燃えていた。15番を終えて武藤と4打差があったが、パー5の16番で3打目を2メートルにつけてバーディーを奪い、17番では7メートルのフックラインを沈めた。
自身3度目にして初めてプレーオフに勝ち、2週連続優勝と国内メジャー初戴冠を達成した。次に見据えるのは、14日開幕の全英オープンだ。「どれだけできるか、自分でも見てみたい」。広島出身で快進撃を続けるカープの大ファン。プロゴルファー日本一の称号を得て、カープに負けじと、仁義なき世界との戦いに打って出る。