笠またイ・ボミとのプレーオフ制しV「コースとの戦い」貫き5位から逆転
「女子ゴルフ・ニトリレディス・最終日」(28日、小樽CC=パー72)
首位と3打差の5位で出た笠りつ子(28)=京セラ=が69で回り、通算7アンダーで並んだイ・ボミ(韓国)とのプレーオフを2ホール目のバーディーで制した。2週前のNEC軽井沢72以来となる今季2勝目、通算5勝目を挙げた。1打差の3位は全美貞(韓国)。
笠が、プレーオフでは9戦8勝と圧倒的に強いイ・ボミにまたも勝った。唯一黒星をつけたのが、昨年3月のアクサ・レディース。それ以来のイ・ボミとの一騎打ち。2ホール目、残り98ヤードの第2打をピン左奥2メートルにつけると、微妙なスライスラインを自信を持って沈めた。
笠は自ら拍手しながら会見の席に着いた。イ・ボミの強さの前に萎縮する選手も多いが「ボミだから全部入れてくる。そう思って臨んでいる。だけど、今回はボミがどうこうじゃなく、コースとの戦い。今日も1ホールでも多くコースに勝ちたいと思ってスタートしたので、それを貫いた」と胸を張った。
ドライバーショットがまず曲がらない。そのうえ飛ぶ。「トレーニング(の成果)と自分にピッタリ合うクラブを使っていることで飛距離は伸びている」。加えて「いろんなことを難しく考えない。それが得意」という性格が奏功している。
「熊本地震を経験して、今は一日一日ゴルフができることに幸せを感じている。今日あるものが明日もあることが当たり前じゃないって思うようになったから」とも語った。
目標の「年間獲得賞金1億円突破」にも910万円余りに迫った。「私、2年ほど前から携帯電話の待ち受け画面を1億円の(札束の)画像にしている。強い気持ちで達成したいと思う」と“イメトレ”もバッチリだ。
8月28日は5年前のこの大会でツアー初優勝を遂げた記念日。「何かいい日になるんじゃないかなと思っていた。忘れられない日だな~って思いながら」とほほ笑んだ。