池田勇太が2打差2位 秋男は好スコアにも「納得いかない」
「男子ゴルフ・ツアーワールドカップ・第2日」(7日、石岡GC=パー71)
20位で出た池田勇太(30)=日清食品=が4バーディー、ボギーなしの67で回り、通算7アンダーで首位と2打差の2位につけた。最近3戦で2位が2度。9月以降にめっぽう強い「秋男」がツアー通算15勝目を狙う。
バーディーを積み上げ、トップの背中に迫ってきた。ただ、穏やかな表情の裏側で、池田の心中は激しく荒れていた。「こんなんじゃ、話にならない。納得もいかない。何の変哲もないゴルフ。何週間もこんなゴルフを続けている」
4番パー3でピンそば3メートルに寄せ、5番ではバンカーからの3打目を2・5メートルにつけ、連続バーディーを奪った。9、10番ではいずれも4メートルに寄せ、スコアを伸ばした。フェアウエーキープ率は92・86%(2位)、パーオン率は77・78%(5位)。ショットは安定感があり、組み立ても上々だ。でも、池田が見ているのはそこではない。
1番は3メートル、2番は1メートル、3番で1・5メートル、6番では50センチ、7番は3メートル、8番は4メートル…。「思った所に打てている」のに、グリーン上で逸機を繰り返した。最後の一押しができぬ勝負弱さ、外しても入れ返す力強さが欠けていた。
2010年にシーズン4勝を挙げて以降、6年間、年間複数回優勝はない。9月のANAオープン、先週のトップ杯東海クラシックでは最終日最終ホールでボギーをたたき、1打差で涙をのんだ。いつも、あと一歩で…。勝ち続けるためには、どうすればいいのか。
「成績は二の次でついてくる。探し求めているものは、何なのか。見つけながら、探しながら、ゴルフをすることが必要なのかな、と」
通算14勝のうち、8勝が9月以降という「秋男」だ。収穫の季節に壁を打ち破り、強者の答えを手に入れる。