森田理香子シード落ち 20代の賞金女王では初「これでは終わることができない」
「女子ゴルフ・大王製紙エリエールレディース・第2日」(18日、エリエールGC松山=パー72)
2013年の賞金女王、森田理香子(26)=リコー=は通算1アンダーの60位で予選通過はならず、来季シード権を得られる賞金ランク50位以内を逃し、シード落ちが確定した。北田瑠衣(34)=フリー、香妻琴乃(24)=サマンサタバサ=らも予選落ちによりシード陥落となった。10バーディー、ノーボギーでコースレコードの62をマークしたテレサ・ルー(台湾)が通算15アンダーで首位に立った。
森田理の苦しみ抜いた1年は予選落ちで終わった。今季の獲得賞金は1080万円弱で賞金ランク68位。シード落ちが確定したが、ホールアウトした森田理は笑みすら見せながら、自身の“今”に向き合った。
前週終了時点でリカバリー率50%、94位という数字が示すとおり、今季はグリーンを外した際のアプローチが不振の起点となった。
しかし、この日は3アンダーというスコア以上の手応えを得られた。これまではアプローチを避けたいために、安全な方向を狙うゴルフに終始していた。この日は「カットラインも気にせず、バーディーを取りたいという気持ちが一番強く出た」と言う。
来季の出場権を得るためには29日からのツアー最終予選会で上位に入る必要がある。これまでも元女王でシード権を手放した選手はいるが、20代では初めて。2日間、同組でラウンドした大山志保も06年に賞金女王となった3年後、故障によるシード落ちがあり、森田理の立場を理解する1人だ。大山は「まだ若い。ゴルフも良くなってるし、日本を背負っていくような選手にならないとね」とエールを送る。
テレビ解説のため来場していた師匠の岡本綾子も「不調時に考えなきゃいけないこと、というのを半年かけて理解した。“簡単に立ち直れたじゃん”という見方もありますよ」と、まな弟子の復調気配を感じている。
「きょう、忘れていた感覚を思い出しました。まだ26歳。これでは終わることができない」。来季、強い森田理が必ず戻ってくる。