日本が連覇へ好スタート 堀琴音、絶妙アプローチに「奇跡です。ははは」
「女子ゴルフ・ザ・クイーンズ・第1日」(2日、三好CC=パー72)
初代女王の日本は、4試合とも勝ちきって連覇へ好スタートを切った。昨年から日韓対抗戦が拡大し、欧州、豪州ツアーの代表も参戦。日本は初日に8ポイントを稼いだ。2位には韓国、欧州が4ポイントでつけ、豪州は全敗だった。先頭で回った笠りつ子(29)=京セラ、堀琴音(20)=東芝=組が、欧州ペアを2アンド1で下して先勝し、日本に勢いを呼び込んだ。
最年少出場の20歳の堀がこの日の主役だった。2番でいきなり欧州組に先行を許したが、3番で8メートルのバーディーパットを沈め、すぐにイーブンに押し戻した。
圧巻は17番のアプローチショット。笠のティーショットがグリーンをとらえきれず、残り30ヤード近くを残した。しかしグリーンを縦、横に歩いて落ち着いてラインを読み、ピンより右のうねりの高い中央付近を狙ったボールは、そこから大きく弧を描いてカップ方向へ転がり、あわやチップインという絶妙な寄せとなった。
「一番大きかった」と笠が会見で感謝すると、堀も「この辺に落とそうと決めてしっかり落とせた。勘っぽい感じだったけど、奇跡です。ははは」と笑いが止まらなかった。
最年少で日の丸を背負った重圧は予想以上に大きかった。スタート前は「初めてこんなに緊張した」と振り返った。そんな堀を、主将でもある笠が明るくサポート。「3番のパットを沈めたとき」にはすっかり平常心を取り戻し、その後も波に乗った。
精神面では笠が、プレーで堀が活躍し、まさにチームワークの勝利をつかんだ。勝負は3日間あり、堀は「明日も勝って、最後も勝てるように頑張る」と最終日の笑顔を誓った。