松山66で2打差2位浮上 インでトリまくり圧巻5バーディー
「米男子ゴルフ・SBSチャンピオンズ・第3日」(7日、プランテーションC=パー73)
2017年初戦で松山英樹(24)=LEXUS=が最終日最終組に入った。6位で出た第3ラウンドは8バーディー、1ボギーの66をマーク。この日のベストスコアで通算16アンダーに伸ばし、首位と2打差の2位に浮上した。3日連続で67をマークしたジャスティン・トーマス(米国)が通算18アンダーで単独トップに立った。
2017年初Vへ、そして日本人初の米男子ツアー通算4勝目へ、松山が大きく近づいた。期待の目を向ける日本人ギャラリーや報道陣とは対照的に、本人は「きょうまであまりスコアを気にしないでやっていたら、こんなに伸びた。明日も気にしないでやりたい」と、静かに最終日を迎える。
二つ伸ばして折り返した後半、圧巻の5バーディーと爆発する。10番で98ヤードを80センチにつけ、12番は3・5メートルのスライスラインを沈めた。14番はグリーンそばからの寄せをチップインさせ、大歓声に右手でガッツポーズ。さらに15、18番でもバーディーを奪い、終わってみれば66。米ツアーでは昨年9月の昨季最終戦途中から、13ラウンド連続で60台という驚異的な安定感だ。
第3ラウンドはフェアウエーを外したホールとパーオンを逃したホールが各3つあったが、大けがはなし。パット数は27で収めた。完璧を目指す本人は「スコアは伸びているので悪いことは言いたくないが、自分の中ではまだまだ。逆に(調子が)悪くなっていっている。明日もそれが少しでももってくれれば」と笑顔はない。
さらに「もう少しアイアンの距離感が欲しいし、ティーショットもまだまだ」と首を横に振る。周囲からかけられる期待についても「それは周りの評価であって、僕自身のものではない」と冷静だ。
報道陣に対応した後、練習グリーンで最後の一人になるまで寄せとパッティングを繰り返した。ミスすると怒りの声を上げるほど熱のこもった練習で、最後は1・5メートルのパットを3度続けて入れ、ようやく練習場を後にした。
最終日に同組で回るトーマスは、松山より若い23歳だが、松山が直近5戦(個人戦)で唯一優勝を逃した昨年10月のCIMBクラシックの優勝者。くしくも因縁の相手との雪辱戦となる。「彼にはウイークポイントがない。飛距離が出るし、ショートゲームも素晴らしい。追い付くためには相当伸ばさないと」と気を引き締めた。