川岸史果が覚醒 首位タイ浮上 “怪物”と呼ばれた父・良兼超える
「女子ゴルフ・ダイキン・オーキッド・レディース・第2日」(3日、琉球GC=パー72)
男子ツアーで6勝を挙げ、“怪物”と呼ばれた川岸良兼(50)の次女、史果(22)=加賀電子=が8バーディー、1ボギーの65をマークし、通算5アンダーで13位から首位へ浮上した。大城さつきは70で回り、首位をキープした。畑岡奈紗は69で回り、1オーバーの12位。宮里藍は4オーバーの34位、横峯さくらは6オーバーの48位で予選を通過した。
父のDNAを受け継ぐ史果が、豪快に難コースをねじ伏せた。2番で残り107ヤードの第2打を、ウエッジで1・5メートルにつけてバーディーを先行させた。切れ味鋭いショットを武器に8バーディーを量産した。
3パットした13番パー3で唯一のボギーをたたいたものの、昨年の伊藤園レディースで出した自己ベストに並ぶ65をマークし、リーダーズボードのてっぺんまで駆け上がった。
「昨日今日とアイアンの調子がよくて、パットも7歩から8歩の距離が入りそうな感じで打てている」
体調が万全でない中で結果を出した。昨年12月20日に右足首にできた遊離軟骨を除去する内視鏡手術を受けた。ラウンドができるようになったのは2月中旬から。「リハビリ中は焦ってもしようがないので焦らなかった。今週は6、7割でできればと思っていたんですが…」と喜んだ。
元祖怪物の娘として注目を浴びる立場ながら、逆に重圧になってプロテストは3回失敗。昨年4度目の挑戦で、ようやく合格を果たした。同年代の松森彩夏、鈴木愛らに水をあけられたが「自分のペースでいこうと思う。よく『川岸良兼の娘』と言われるけど、『川岸史果のお父さんがいる』と言われるようにしたい」。大器が覚醒の時を迎えた。