松山英樹、予選通過すら暗雲漂う「まだチャンスある」
「米男子ゴルフ・マスターズ・第1日」(6日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)
世界ランク4位の松山英樹(25)=LEXUS=は1バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの76をたたき、首位と11打差の4オーバー、54位と出遅れた。池田勇太(31)=フリー=が2オーバーの26位で日本勢トップ。谷原秀人(38)=国際スポーツ振興協会=は松山と並んで54位となった。7アンダーの65をマークしたチャーリー・ホフマン(米国)が2位に4打差をつけて単独首位に立った。
日本人初のグリーンジャケット奪取の夢は、初日にして大きく遠ざかった。松山が首位と11打差の54位とよもやの出遅れ。マスターズ過去80回の歴史において、逆転優勝の最大差は初日終了時点で7打。数字上は優勝確率「0%」と、厳しい現実が横たわった。
最大約18メートルの突風が吹き荒れる中でのプレーとなったが、苦しんだのはショットではなく、グリーン上だった。不振のパットのストロークが思うようにいかず、「入っていないんだから、よくないんじゃないですか」と、いら立ちをあらわにした。
7番パー4の第1打、ボールは左の林へ。2打目は右奥の観衆に打ち込んだ。ピンチを招くと、2・5メートルを沈められずダブルボギー。続く8番パー5は2打目を大きく左に曲げ、斜面下から木越えの3打目をグリーン中央にオン。ナイスリカバリーかと思われたが、8メートルを3パットでボギー。悪循環を止められない。
後半は再三チャンスにつけたが、ことごとくカップに嫌われた。17、18番はともに3メートルにつけたバーディーパットを外した。この日の35パットはアマ選手を含む93人中91位タイで、最下位から2番目という体たらくだ。
優勝はおろか、予選通過すら暗雲が漂う。予報では2ラウンド目が行われる7日も風が強く、松山がスタートする午後になるほど強さが増すという。予選通過は50位タイまでか、トップと10打差以内に入る必要がある。
「17、18番のセカンドはよかった。そういうショットがもっと打てるようにしたい。いいプレーができれば、まだチャンスはある」
パーオン率、18ホール中14の77・8%は全体の2位。ショット自体は悪くない。世界ランク4位の力を、今は信じたい。